良かったです。

いわゆるキワモノ的な話ではありますが、作者さんがこの作品を通じて訴えたいことがストレートに伝わってきました。社会は醜くてもその中には美しい人がいるという、普遍的なテーマはやはり引き込まれます。

全般的にデスゲームのような雰囲気ですが、アンジェイ・ワイダや熊切和嘉のような私小説的な面もありつつ、そこに最終的には救いを与えているという娯楽としての良さもありました。物語の展開もスリリングで、ラストもいい終わりでした。類型の多い作品ですが、キャラクターも親しめて多くの人が読めるのではないでしょうか。

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