萌えの連打で幸せなひとときが味わえる

 この作品を、連作掌編集と呼ぶべきか? それとも小話集やコント集と呼ぶべきか? 読者によって評価は異なるだろう。

 しかし、どのようなカテゴリーとして評価しても、楽しい作品であることには変わりない。

 怒濤のように撃ち込まれる萌神のこじらせた言葉の弾丸。
 どのような弾丸にも怯まずツッコミを入れる雄常。

 毎話繰り広げられるコントに、ついクスッと笑ってしまう。


 萌えの解釈は萌神のオリジナルかもしれないが、やけに説得力があり、萌えに詳しくない読者(私)ならそんなものかと納得してしまう。

 正直なところ、私個人は目次じゃなく「萌え要素ごとの索引」が欲しい。索引があれば、例えば「ツンデレ」で調べると、関連する話がすぐ読み返せるようになる。

 何でそんなことを要求するのかと言えば、私が「萌え」に詳しくなく、そしてこの作品で勉強しているから。

 私同様に、何となく萌えとはこういうものかと、生半可な知識しか持ち合わせていない方にとって、この作品は参考書にもなる。

 様々な楽しみ方があり、利用方法すらあるこの作品。
 是非、多くの方に楽しんでいただきたい。

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