猫と空飛ぶピンクのスクーター

俺、北山悠太。
今年から、とうとう受験生。

冴えない俺の成績というものは、、
飛ぶ事を忘れたダチョウの様に、地を這いずりまわっていた。

容姿も十人並みで、遺伝子間違い無しの、親譲りのぽっちゃり丸顔。

初対面の人には、「某チキンのおじさんに似てるね♫」と、大抵言われるほどだ。

俺は言われるたびに、心の中でつぶやいている。
〜おじさんじゃなくて、お爺さんだし。
、、ソレ褒めてないよな？


そんな訳で。
俺には、生まれてこのかた。
彼女というお方がいない。

まぁ。こんな俺でも、いつか大人なれば、「出会い」というものがあるのだろう〜。

っと、勝手に遠い未来に思いを馳せていた。

しかし、、
妙なことに、その「出会い」というものが、受験生年の俺に、ある日ひょっこりと、やってきたのだった。