第6話

たのしい時間は、あっという間にかんじる✨


この言葉は、本当の事らしい。

転校生の家には、思ったより早くに着いてしまったのだ。


道沿いにある、シャッターが下りた物置の奥、、。


白い砂利の上に立つ、木造のアパート。

そこが転校生のアパートらしい。


そのアパートの前には、うっそうとした、、

手入れされてるのか⁇っと、、

一瞬、疑いたくなるような木々が生えていた。


枝が伸び放題で、、

パッと見、正直、不気味な感じだ、、💦



しかもアパートの立地がからして、

北側の玄関なのに、、、

更に北側に、その木が生えてるから、、

なんだか、入りズラい空気が気持ち悪いくらいに感じられる、、、。



二階建ての、木造アパートも古めかしく、、

茶色のトタン壁も錆び気味。


昭和のレトロ的な、哀愁が漂っている。


〜ココ💦おばけアパートか⁇💦


明るく陽気に見える、ツインテールの転校生を見ていると。

とてもじゃないが、彼女の住んでいる所とは、

イメージ的に結び付かない。



俺は心の中で、色々と突っ込みを入れながら、

最終的な謎な事に気付いたのだった。


アレ、、でもここって、、

、、こんなアパート。あったっけ⁇

いつも通る場所だけど、、、???


っと、、、


いつも通っていて、見ていた景色は。

シャッターの閉まった物置の奥は、

白い砂利がだだっ広くあっただけ、、

何もなかったのでは、、???


そんな気がしてならないのだが、、、。



転校生は、ニコニコと。

ツインテールを揺らしながら、

「どうしたの⁇」

と、考え事をしている俺の顔を覗き込んでくる。


まさか。最近、このアパート建ったのか⁇

、、、なんて。


ボロボロの木造アパートに対して言えるわけなく。

俺は、はにかんで見せて首を振ったのだった。


〜きっと。思い過ごしだ。

前からきっと。ココにはコレが建ってたんだ、、。

いきなり、このアパートが建つわけがない、、。


俺は楽観的に、転校生のえくぼを見ながら思い直した。




「家に寄ってってよ✨

まだ、引っ越したばかりで散らかってるけど✨」


転校生を下ろすと、家にそのまま帰ろうとする俺に。

駄々っ子のこどもの様に、制服を引っ張る転校生、、、💦


呆れながらも、、

女の子にこんな事をされるのは、初めて、、、。

正直。悪い気がする訳なく、、、



俺は、自転車を押して、アパートの敷地内に来たのだが、、、


マジか⁇💦ボロい、、、💦


俺は心の中で、再度。

つぶやいたのだった💦


間近で見ると、ボロさ倍増、、、

そんな訳は、ないはずなのだが、、、


ここまでボロいと、、俺はある意味、、、

このアパートは、どんな部屋になってるのか、、、

段々。見たくなってきていた💦


一階に横並びに、4部屋の扉が並んでいる。

二階建てで、二階にも同じ並びで扉が並んでいた。



階段は、登るとカンカンいう剥き出しの鉄階段、、

まさに、昭和のレトロ的アパートだ。


口をぽかんと開けて、アパートを観察する俺を置き去りに、、

転校生は、いそいそとアパート一階、右から二つ目の扉の前に立っていた。


あわてて、ついていくと転校生は、

背中に背負っていた、赤い大きなリュックを下ろすと、カバンの蓋を開けて片手を突っ込んでいた。


「北川くん✨ちょっとまってね?✨

あれ、、鍵はどこに行ったかなぁ???✨」


彼女はそう言うと、あははと苦笑いし、リュックに手を入れてかき混ぜながら探す事に集中していたのでした。


その時。

俺は妙な視線を感じて、何気なく視線を走らせた。


「???」



転校生と俺の立つ、アパートの扉の前の横には、

磨りガラスがはまっていたのだが、、

その窓が、なぜか少し隙間が開いていたのだ。


「!!!💦」


よくよく見て、俺は思わず声をあげそうになる、、💦


なぜなら、、こちらを覗く小さな目玉2個と、

目が合ったからだったのだ‼︎💦


、、でで出たあぁ!!!💦


俺は思わず叫びそうになるが、、



よくよく見ると、、、

明るい黄色と茶色のシマシマの模様の猫が、

窓の隙間から、目だけを覗かせてこちらを見ている事が、判明するのだった。


鼻は、磨りガラスの窓にくっ付けて、、、💦

鼻息で、窓がうっすら曇ってるのが見える、、、



俺は、その猫を見ながら、転校生に聞いた💦


「君んち、、猫。飼ってるの⁇」

物凄く、窓越しに猫の視線を感じながら、、



転校生は、赤い大きなリュックのカバンを玄関前におろして、探し物をしている最中。



「鍵、鍵、、、

めんどうだなぁ〜✨

、、魔法で開けちゃおうかなぁ⁇✨」


転校生はそう言うと、、

ハッと、俺の顔を見て慌てたように、

あはっ✨❤️っと笑うと、、


「ナンチャッテ、、、❤️」

と。付け足した、、


「、、、⁇」

俺は、何だか分からないが、

転校生の語尾のハートマークに、

ドキリとした訳で、、💦



ガチャ!!


転校生のアパートの部屋の扉が開いたのは、そんな時だった。


俺と転校生の。間の空気を破るように。

扉は、俺と転校生の間に見事に遮って開いた。


〜お笑いコントの様に、それは綺麗に扉は弧を描いて、俺の目の前には玄関扉が開かれたのでした、、💦

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