第8話
✨猫と空飛ぶスクーター(4)
「また来てね〜✨❤️」
お色気先生の声を玄関で聞いたあと。
俺と転校生は、玄関外に出た。
外はすっかり、夕焼け空になっていた。
アパートのすぐ目の前の。
巨大な枝が伸び放題の木には、、
辺りの空気を威圧するほどの沢山のカラスが枝に止まっており、、、
そのカラス達が。
ザワっと、、俺の方を見た⁇、、気がした💦
なんだ⁉︎💦
木のカラスに驚きながらも、、
俺は表通りの道まで、自転車を押して歩いていく、、
その途中。
転校生が、急に立ち止まり。
リスのように、クッキーを頬張っていた時とは全然違う。神妙な表情で言った。
「あのね、、。
わたしとあなた。
今日、会ったばかりで。
ホント。急なんだけど、、、。」
転校生は、可愛いアニメ声を小さく震わせて。
そこまで言うと、、深呼吸し、、
両手にちいさなコブシを作った。
そして、、よしっと、小さく呟いたあと、、
「わたしと。
友だちに、なってくれないかな⁇」
力を込めて、宣言する様に言う。
俺は、夕焼け色に染まった転校生の顔を見て呆気にとられた。
転校生は、ぷぅっと、膨らんだ頰を夕陽色に染めて
、息を止めてるらしい。、
頰を、パンパンに膨らませたうえで、
俺はその顔で睨まれていたわけだ、、、
俺は、転校生の真剣✨必死!な姿に、、
笑いそうになる。
慌てて口元を、懸命に食いしばる。
笑ってはいけないゾ俺。
転校生は、真剣なんだ!💦
今は笑ってはいけない!💦
、、必死に笑いを堪えて、、
「いいよ。俺で良ければ、、」
っと、ようやく呟いた。
ああ、、
本当に、、💦
こんなに可愛い転校生が、、
今日、会ったばかり。
冴えない男子の、代表者の様な俺に、、💦
友だち申請をしてくれるなんて‼︎💦
LINEや、アプリゲームの
友だち申請ですら、
女子になんて、申し込まれた事なんてないというのに、、💦
リアル世界で、、しかも女の子から!
申し込んで来てくれるなんて💦
なんという奇跡、、!💦
なんかの間違いじゃなかろうか⁇💦、、、と💦
そういう意味でも、俺は笑ってしまったのだが、、、💦
転校生は、一瞬。俺の返事を聞くと、、
ぽかんとした表情を見せた後、、、
目を潤ませ、赤らめた頰をゆるませた。
そして、
「ありがとう!✨❤️ありがとう!✨❤️」
と、ちいさな両手で、俺の片手を握
上下に振った。
俺の手と比べたら、転校生の手は、細くて白くて柔らか、、
自転車のハンドルを持つ手を片方。
握手で持って行かれた訳だが、、、
可愛い転校生に握手をされるのは、、
悪い気はしない、、💦
いや。
むしろ握手の感触に、脳内が大パニックを起こしていた。
女子と手を繋ぐなんて、、
小学校のフォークダンスの授業いらい、、!!!💦
放心状態の俺の手をギュンギュンと、
ひとしきり、握手をすると、、、
転校生が明るく言った。
「じゃあ、、契約しなきゃね✨❤️」
友だちになる時には、全く不必要なWordを、
目が点の俺に転校生は笑みを浮かべて言ったのだ。
まるで、携帯ショップの店員や、
保険屋さんが言うような単語だ。
そして笑顔で、俺の前髪の毛を一本。
手を伸ばすとプツンと、引っこ抜いた‼︎💦
「⁉︎💦」
呆気にとられる俺をよそに。
転校生は自分の髪も一本。
当たり前の様に、
よっと、、ツインテールから引っこ抜き、、
俺と転校生が握手をしている手の中に、
二本の毛を押し込んだ。
「大丈夫。
何も怖くないよ✨❤️」
転校生は可愛いアニメ声で、囁く様に言うと微笑み、、
転校生は目をつむった‼︎💦
すると、、握手をする手の中から光が溢れ。
転校生と俺の手をつたい、見た事のないような文字が、光りながら手から腕、、肩、全身に光の文字が這うように全身を包む💦
見ると、転校生も同じ事になっている、、
しかも、驚いた事に。
転校生の髪が、あのショッキングピンクの
ツインテールになって、光の文字に包まれている💦
アレ⁉️💦
この子って、、転校生って、、、
昨日夜に、、ピンクのスクーターに乗ってた、、あの子⁉️💦
俺は、転校生が
ピンクのツインテールを光の中。
見えない風に揺らされている姿を見ながら、意識が遠のいて行った💦
、、、、、、
気付くと、、
俺は見覚えある、馴染みの家の前にいた。
自転車のハンドルを両手で持ったまま、、、
我が家。なのだが、、、
どうやって、家まで帰ってきたのか。
あの転校生と握手をして、光が出たところから、、記憶が曖昧でよく覚えてない、、💦
辺りは日が暮れて暗くなってきていた、、、
俺は、頭を傾げながら、帰宅する事にした。
「分からない、、、💦」
俺は家に戻り、改めて考え見たが 。
どうやって家に戻ったのか、分からなかった💦
若いのに、記憶が飛ぶ、、
アルツハイマー。
とかいうのに、なってしまったのだろうか💦
俺が頭を悩ませているのは、、、
俺の部屋。
六畳のフローリングで。
寝起きも、勉強もする。
ベッドと勉強机が並ぶ、一戸建ての家の一般家的な子供部屋だ。
日本という国で、何処にでもある平均的な家庭とは、我が家のことだと俺は思っていた。
勉強机の横には、ベランダに出られる窓がついている。
天気の良い休みの日に、
布団を干す以外は用はなく。
今も、涼を求めて網戸にしている位だった。
そう。
昨日までは、、、
しかし。
記憶を無くした。今日の夕方から、、
俺の人生も、このへやの窓も。
使用用途が変わったらしい。
何故なら。
二階のベランダに、軽いモーター音と共に、
目にもショッキングなピンク色のスクーターが止まったのだ!💦
「はぁー✨❤️
自転車もいいけど。
やっぱりスクーターだよね〜✨❤️
ねえ、キミ⁉︎✨❤️
友だちになったお祝いに✨
空のドライブと、行こうよ〜✨❤️」
ショッキングピンクのスクーターに、
正気の沙汰とは思えない、ピンクの髪!
それをツインテールにした転校生が!✨
ニコニコと、俺にベランダから声を掛けてきたのだ💦
スクーターに乗ったまま💦
「、、、💦」
声もなく、ただ。ただ。
俺は、転校生を見つめるしかなかった💦
、、、、、、、
今では、
ちょくちょく。
天気の良い夜は、空のドライブを楽しむ余裕は出来たのだが、、、
転校生は、小柄な姿の割にはスピード狂で、、、
俺は、彼女のスクーターに乗せてもらうときは。自前でフルのヘルメットをしている💦
「空を飛んでるから、そんなの意味ないよ〜⁇✨❤️」
なんて、転校生は笑うけど。
俺には絶対無理!💦
ヘルメット無しで、
空飛ぶピンクのスクーターに乗るなんて‼️💦
退屈な毎日は、
転校生の出現により、
日々。ハラハラする日々となった、、💦
それが。良いのか悪いのか。
まだ。今の俺では答えが出せそうに無い。
ただ。
転校生のスクーターから振り落とされない様に。
転校生に掴まって過ごす日々は、
なかなか、ワクワク✨楽しかったりするのだった❗️✨
月夜の明るい晩は。
特に✨空が明るいから、ボンヤリとでも。空を見上げてみて欲しい✨
何処かの空で、俺と転校生が、
ショッキングピンクのスクーターで
空を飛んでるから✨
運が良ければ、飛んでるところがみれるかもしれない✨
、、、もしも。見つけられたら。
そっと呟いてみて欲しい✨
スクーターの二人乗りは、捕まるよ✨って(笑)✨
猫と空飛ぶピンクのスクーター ハッピー @minimag
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