第2話



玄関を開けると、朝から今日は曇り空だった。

重い雲が空一面を覆っている。


「ダルいなぁ、、」


空を見上げながら、俺は思わず呟いていた。


俺の心と一緒。

正直、今すぐベットに戻りたい気分、、。

寝不足は、マイナス思考に働かせる。




昨日のピンクのスクーターの女の子。

あれも幻だった。俺の見間違い。


今ならそう思える位に、頭は霞みがかっていた。


昨日は、塾で過去問をひたすら見ていたから、

脳みそが、あり得ない物を見せたんだと、、、


そうだそうだ、、


欠伸をしながらも、学校に向かい。

俺は、眠たいまなこを、瞬かせながら、いつもの様に席に座ったのだった。



どこかいつもよりざわつく、クラス内。

いつもよりも、今日は何やら騒がしい。


、、妙だな、、


隣の席は、おしゃべり大好き女子。

友だちのメガネの女子に、仕入れたネタを話し聞かせている。



内容からすると、女の子が転校してくるらしい。

コレは盗み聞きではなく、勝手に耳に入ってきた事。



?この初夏に、高校で、、転校生⁇


冗談なようで本当の話らしい。


いつもの変わりばえしない、

退屈の二文字で縛られていたた空気が、

今は少しだけ明るく解けている気がした。


なんにしろ。

今日の教室は、テンションが高く沸き立っていた。

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