内側に眠っているような言葉にできない抽象的な思いがひしひしと伝わって来ます。とでも読んでいて心地いい。自分も感じていたけど、よく理解出来ていなかった。そんなものを教えてくれる気がします。
言葉通り? とりとめも無くあふれ出した言葉達。この話が好きというのもあるのでしょうけど、あなたに寄り添える言葉がどれか分からない。その時、場所でも違うでしょう。もしかしたら読んでいく中でふと手を止めた話がそうなのかもしれませんね。
多くの人が暮らし多くの人と関わり多くの人と別れる数えきれない人との出会いの中自分を確立するのは簡単に見えて難しい人との出会いはお互いの考え方が入り交じる私はここまで歩いてきたけどその道のりは一人ではなく多く人と作り上げてしまった私だけの物じゃないみたいまるで暗闇に浮かぶ船の様なもの道しるべは何もないそれでもただ進む理由もなく真っ直ぐ進むそれが惰性だとしても誰かのマネだとしても一度走り出せば止められないからこの旅は過酷で大波に飲まれるかも船に穴が開くかも海賊に襲われるかもでも私は私誰かなんて関係ないこれは私の船だ…続きを読む
悲しいとき。どうしようもなく苦しいとき。そんなときに私達の心のなかに渦巻く、言葉にはならない、だけどとてつもなく重く、切ない気持ち。この詩達はそんな気持ちを言い当て、言葉を与えてくれます。そっと側にいて、背中をさすってくれます。名もなき気持ちに、言葉を与えられること。それがこんなに安心感を覚えることだとは、この詩達を読んで初めて気づきました。情景描写、詩としてのリズム感、言葉の選び方、どれをとっても素晴らしい詩達です。多くの方にこの詩達に出会っていただきたいと、そう思います。
この詩集を人生の片隅に置いて、自身の応援歌にしたい。そう思わせられました。それだけ、力のある言葉の羅列です。これを読むだけで、少しだけ力を貰えて、勇気ももらえます。作者様は「心に寄り添えるような」作品を目指していらっしゃるようでしたが、これはしっかり読者の心に響くものだと思います。
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