第4話 血は受け継がれる
曹操と劉備は禁中へと
※そうそーとりゅーびがえらいヒトのところへごきげんとりにいったってことだよ。
わかったかな?
わかったならさっさとつづきをよみなさい。このどくしゃさまどもが。
―――帝の周りを囲む
「ひそひそひそひそ、異例異例。」
「ひそひそひそひそ、意外意外。」
「ひそひそひそひそ、変事変事。」
一般ピーポーにモジャモジャと毛が生えた程度の劉備が禁中へと足を踏み入れたというだけでも驚きなのに、拝伏する彼に帝が声をかけたモノだから、それはもうサプラーイズ!であった。
「―――劉備とやら。此度の戦い、曹操と共に見事な働きであった。」
「はっ!!」
「・・・でだ。
この帝の問いに、劉備は呼吸をおき、襟を正して答えた。
「
ルビを打つのがくっそ面倒であった劉備の先祖紹介を聞いた帝は、驚きの
「では、我が一族の者ではないか。・・・だれか、
と、すぐに側近の者に朝廷の系譜を持ってこさせた。
そして「読みあげてみよ。」と、帝は命じ、側近は命令通りに読み始めた。
“漢の
劉啓の子の
劉勝の子の
劉貞の子の
劉昂の子の
劉禄の子の
劉恋の子の
朗々と代々の先祖の名が耳を打ってくる。
先祖の名を聞いて劉備は目頭が熱くなった。
『家運なく没落して、
その日々が今も劉備の胸をつまらせる。
しかし、今、偉大な先祖の名が読み上げられる度に、彼の体を流れる血が熱くなっていく。
(自分はまだ小物。しかし、私の体内には偉大な先祖の血が流れている。)
そう思うだけで、劉備は血と共に、心まで熱く燃え上がるのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます