映る色が季節と共にサザメクような。

最初から最後まで、ずっと浸っていたい作品でした。
ひとつひとつの言葉もそう。見えてくる景色もぎゅっと。
色が塗られていたり、単独で立っていたり、存在が重ねあわされる。

他の人には思いつかない15センチ。
この15センチはせつないけれど、同時に浮かんだ希望みたいで。
3の「塗り潰される」という表現で、幕を下ろされたようなきもちになって。
覆い被さるここがあるから、余計に最後の風景が生きてくる。

約束を果たせなかった後悔が、今になって恋人を支える。
この世界、大切にしていきたいです。

同一世界のミステリー、どんなのかな。
読者としては、友人の恭さんの存在が気になります。
ぜひ彼が主人公の作品も!

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