かつて、ここまで色んな感情にさせられた作品があっただろうか

読了しました。
まずは完結お疲れ様です。とんでもない物語を生み出していただきありがとうございます。

通勤の途中に読み始めて、ゆっくりと読み進めていたのですが「これ、バスん中で読んじゃダメなやつ」と今ならはっきり言えます。
このレビューを書いてる数分前に四話あたりから一気読みさせてもらいましたが……こんなにも色んな感情にさせられた作品がかつてあっただろうか、とその余韻に浸っています。

ジャンルはSFらしいですが、ラブコメ、ファンタジー、ドラマ、どんなジャンルにも当てはまるような。最後まで不思議な感覚でした。

主人公のタクミくんは私の中では理想の中学生男子でした。
最後まで自分に正直でブレない。どんな状況下でもブレないところが素敵でした。
ヒロインのミキちゃんは最高なキャラクターだと思います。色んな可能性を秘めている。パーツが足りないところがいい。そこがいい。
そんな彼女との付き合い方をどうするか悩みつつも、欲望に忠実なタクミくんの描写などは笑い転げながら読んでいました。

そして、一番インパクト大なキャラと言えば、妖精の「ぐーたぁ」ですね!
すごかった……何がすごいかと言われたらなんて説明したらいいか……とにかくすごかったです(語彙力崩壊)。

読み進めるうちにだんだん見えてくる物語の模様が色濃く、その構成力に圧倒されました。
キャラクターが立っているのも勿論ですが、それまで笑いながら読んでいたのに、じんわりと切ない、許せないことやどうしようもない感情などが渦巻いてしまう。本当に不思議な読後感。

彼らの未来を勝手に頭の中で描いてしまいたくなる。そんな作品でした。
別作品にもお邪魔したいと考えてます。

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