『言葉』を『真理』にまで昇華させた物語。読んでいて考えさせられる。

『言葉』の存在意義を突き詰めた作品です。
言葉を軸に複数の怪しげな集団が暗躍するのですが、其々に未来を思って動いており、単なる勧善懲悪物でない点が大人向けです。
それでいて、もう一つのキーワードである『ゴーレム』の配置が読み易くしています。ゴーレムがファンタジー物としての世界観構築に貢献しており、正確じゃないけど、喩えるならば、『鋼の錬金術士』に近い。
登場人物達もシッカリ宿命なり立場を背負っており、キャラ設定に手抜きが有りません。
白里りこさんがレビューで"哲学"の単語を使ってますが、私も哲学の趣きを感じました。本作品が近づき難いと言う意味じゃないですよ。深遠な雰囲気を漂わせた良い作品です。

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