この作家さまの大ファンです。
美しい文章、生み出される世界観、文章を目で追うだけで「どこでもドア」をくぐったようにその世界に連れていってもらえる表現力、作品に見え隠れするファンタジー感とある種の厳しさ…。
語りつくせないのですが、今作も素晴らしかったです。
今作の舞台となるのは、想像したこともなかったふしぎな世界。
ふしぎな世界のふしぎな物語にドキドキしていたはずが、身体中にいつのまにか棘が刺さっていて、読後、現実に戻った後もその棘が刺さったまま…みたいな、読後に訪れるカタルシスに浸っています。
きっとこれから、なにかを選択をするたびにこの物語を思い出すと思います。
空想の世界を楽しませてもらいつつ、現実に作用するという点で、この物語はフィクションの究極だと思いました。
この物語を読ませていただいたことに感謝です!