神殺しの代償を考える

当方クトゥルフ神話についての知識がまったくなく、それおいしいの、やわらかいの状態で、申し訳なさと?マークを引き連れながら読み進めましたが、確かな筆力が物語を牽引し、大変豊かな時間を過ごさせていただきました。
科学が曙光となり無知や迷信などの闇を照らし始めた時代。故郷に帰り、病を根絶せしめんとする若き学者。科学を追求するのと同じく、怪異に理をもってアプローチする様子にはぞくぞくしました。
さて、神を殺し、病が絶え、村人は諸手をあげて喜んだでしょうか。ラスト、主人公の行く末がその答えを暗示しているように思えます。

その他のおすすめレビュー

坂水さんの他のおすすめレビュー1,042