石鹸のほほえみ

作者 穂波子行

95

33人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

お風呂と言うほのぼのと和やかな、そして結婚と言うめでたいシチュエーションですが、姉の心はどこか翳っている。

その心の翳を抱えながら新たな人生を歩む姉。

石鹸のほほえみは、姉の心の翳を少しは晴らしてくれたのでしょうか。

お風呂の湯気の合間から姉妹の笑顔が見えるような、素敵な作品です。

★★★ Excellent!!!

「眼科医」を読む前の試読のつもりで本作品をよみましたが、失礼いたしました。
医療従事者ゆえですかね、優しさに溢れた作品です。こう言う方が世の中には多いのでしょう。社会保障を充実させるために税金を納めなくちゃと思いました。別に脱税はしてませんよ。サラリーマンなので、税務署にはガラス張りです。
短編としても、良く出来ていると思いました。
短編にはMAX2つが信条なんですが、星3つ付けました。

★★★ Excellent!!!

ずっと幼い姉妹の話だと思い、読んでいましたが、途中から思わぬ展開に。
ほのぼの一色な空気が一変して、複雑な思いを抱きながら読んでいきました。
どうしようもないことで、誰が悪いことでもなくて、どうしたから正解でもなく。
ただ溢れる家族愛だけが、確かなものだと思いました。
ぜひ読んで欲しい作品です。

★★★ Excellent!!!

姉妹の入浴のひとときを切り取った物語。
何気ないシーンが、読み進めるにつれ大きな深みを増していきます。

それぞれの道を進む分岐点に立つ姉の思い。一緒に入浴する日々を過ごしてきた妹の、姉への精一杯の感謝。
妹の澄み切った感謝の思いが、静かに深く読む者の心に染み込みます。

現実に向き合う辛さや切なさ。その中に時折散りばめられた、キラキラと輝く一瞬。
そのような場面を優しく掬い上げた、深みのある物語です。

★★★ Excellent!!!

体がうまく洗えない妹と、一緒にお風呂に入るお姉ちゃんのお話です。
最初はほのぼの系かと思いましたが、ある仕掛けとともに、色々なこと、色々な感情があかされていき、とても深いお話になっています。
そして『にこちゃん』の使い方が良くて、ふわりと感動できました。

ちょっと切なくて、優しい気持ちになる掌編です。

★★★ Excellent!!!

最初はよくある姉妹のお話かな、と思って……
いやしかし、きっとなにか仕掛けがあるんだろうな、とも考えつつ読み進めると、ありました。
なるほど、そういう話か、と思いました。
真実が分かると、姉の想いと妹の想いがじんわりと伝わってくる。
良短編です。

★★★ Excellent!!!

姉妹の入浴を描いた作品です。
ほのぼのとしたものから一転、大切な身内だからこそ思い煩ってしまう複雑な気持ち、やり場のなさが丁寧に描かれております。

だからこそ石鹸を通じて姉妹にしかわからない共通理解ができた時、私達もお姉さんと同じ気持ちを抱いてしまうのではないでしょうか。

おすすめです、是非ともご一読を。

★★★ Excellent!!!

姉と妹の入浴シーン☆

と、妄想が膨らみそうな言葉になりましたが、その内容はかなり深いです。ジワっと感動が込み上げる、微笑み無くしては語れない短編。
石鹸という小道具一つで、小さな泡が大きく膨らむような話になる感じでしょうか。キレイさっぱり、心もスッキリしました☆

★★ Very Good!!

北村薫は『小説が書かれ、読まれるのは、人生が一度しかないことへの抗議だと思う』と述べた。



完全なフィクションであれ、実話を元にしているのであれ。

小説を読むことは、自分が、自分ではない誰かになる、ということなのだろう。

誰かの人生を、自分の中に“落とし込む”ことなのだろう。

そうやって、我々は知る。こんな誰かが、どこかに、本当にいるのかもしれないと。

自分以外の、誰かの人生を。



不思議とそんなことが心に浮かぶ、とても短くて、とても優しくて、とてもいい香りがする掌編だ。

この香りは、そう――昔、風呂で使っていた、石鹸の香りなのだと思う。

今日はボディソープではなく、固形の石鹸で身体を洗おう。

★★★ Excellent!!!

妹とお風呂に入る姉の話です。

最初の視点では、仲のいい姉妹なのかなと妄想していくのですが、そこから妹の感謝の言葉が入る頃には、少しだけ涙腺をやられてしまいました。

短編はほぼ、ワンシーンが命ですが、この物語はそれをうまく生かしています。

また読みたいな、そう思える内容でした。是非、ご一読を。