何てものを書いてくれたんだ、と言いたい

何書いてもネタバレになるタイプの作品です。
民俗学的な要素を組み込んだホラーかな?グロテスクな描写もある猟奇ミステリーかな?
それらの側面も確かにありつつ、個人的には今作はSFにも近しいタイプの作品だと思いました。
陰鬱なる『闇』の描写、心臓が跳ね上がるサスペンスの毛色。そして複合したジャンルを破綻させることなく、最後にはジャンル詐欺にならない「こっわぁ……」と言わせる技量。もっともっと評価されるべき作品だと思いました。
夜に一気読みして欲しいですが、あんまりオススメもできないやり方ですね。
構成、キャラ、描写。どれを取っても隙のないハイクオリティな作品でした。何よりもこの濃い密度の情報量を10万文字に収めたのが凄い。

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