血眸 ~暗澹たる日々~

作者 雪車町地蔵(そりまち じぞう)

206

74人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

感情の無い未知のモノと、感情に突き動かされて行動する人間。
友人、身内、様々な愛情があり、怖さの中にも悲しさがありました。
ラストの色彩が頭の中に広がって、感動を覚えました。
勿論、ホラーとしてぞっとさせるようなシーンも満載で、想像して鳥肌を立てながら楽しませて頂きました。

★★★ Excellent!!!

自分の認識の甘さを呪う。
まさか、ここまで面白いとは思わなかった。
まさか、ここまで上手い作者だとは思わなかった。
普通に何気なく読んでみます。
すると、何かに取り憑かれたかのように読み進めます。
内容が理解しやすく、頭に入りやすい。
どんどん先が気になってきます。
予想外に楽しませてくれました。
RT企画で来たものの、いきなりスゴイ作品に出会えた事に感謝。
そして、俺の文章力より断然上じゃねぇかとパソコンの前で凹む。



ただ、欲を言えば描写をもっと細かくしてもいいかも。
全体的に文章構成がシンプル。それは読みやすくもあるのですが、ちょっと個性を感じにくいかも。自然や風景とか、雨の振り方、雲が天を覆ったり、雷の音……都会と田舎はかなり違いますよね。そういう描写をもっと細かくしてもいいかなーと思いました。



特に怖い部分の描写をもっと印象強く読者に残せるような作者さん自身の個性的な表現にしたら、この作品はすぐにでも本になるんじゃないかな……と感じました。あくまでも個人的な意見ですので、気に触ったらすみません。




どうか今後も執筆活動頑張ってください。
応援させていただきます。

★★★ Excellent!!!

『ホラー』ってね、『怖いもの』っていうイメージでしょ?
ちがうのね、これ。
いや、怖いんだよ、実際怖いんだ。ホント怖いの。
でもそれ以上に登場人物たちの抱えるものが大きくて、悲しくなってしまった。
それぞれに大切な家族や友達がいて、代々受け継がれたものに縛られて、自分の意志と無関係に、「その家に生まれ落ちた」というだけで運命が決まっている。それが重い。切ない。苦しい。悲しい。
『とにかく怖い』と評判だったのでかなりビビり上がりながら読んだんだけれども、私はその裏にある「それぞれの人間らしい苦しみ」とか「悲しみ」のようなものに引っ張られてしまって、涙なしには読めねーよ!な感じで一気読みしてしまいました。
恐いだけじゃないよ、これ!!

★★★ Excellent!!!

祖母の逝去をきっかけに、幼少の頃を過ごした村を訪ねた主人公・一可の周りで、不可解な出来事が次々と起こる。
一可は村の伝承・血眸さまの謎を追ううちに、やがて底知れぬ闇の中へと踏み込んでいく。

ひたひたと迫ってくる恐怖、人物名や村の成り立ちまで精緻に練られた設定、息もつかせぬ構成のうまさ、ミステリ要素、どれをとっても高水準で最後まで読まずにはいられません。
ある種の美しさすら感じられるラストは圧巻の一言です。鳥肌立ちました。
グロ・ホラー・残酷な描写はどうしても駄目、という方以外にはぜひ読んでほしい作品。

民間伝承・民俗学・ミーム・バイオインフォマティクスといった単語が気になる方は、きっと読んで損はないはずです。

読んでいるあいだ、一可と共に謎を追いかけるうちに、知らず知らず闇の奥へ奥へと誘(いざな)われていくような感覚を覚えました。
そして読み手は、彼が経験した地獄のような絶望でさえも、ただの序章にすぎなかったのだと最後に愕然と悟るのです。

★★★ Excellent!!!

書店で売ってるホラー文庫にありそうなレベルの完成度で、読者をグイグイ物語へ引き込んでくる。
村に古くからある謎の伝承、身の周りで起きる奇妙な出来事……まさに王道ホラー。次々と浮かび上がる謎に、目が離せない。その演出というか、魅せ方が非常に優れている作品。
明かされていく真実に、画面のスクロールが止まらなくなる。
そんなホラー小説でした。王道ホラーを求めるユーザーには、是非読んでほしい。

★★★ Excellent!!!

描写の力とか、世界の広さとかが、正直桁違いなわけですよ。
で、こんな話書かれちゃうと……ねえ……。

冒頭は大丈夫だった。
でも、一旦「絵」が浮かんじゃうと…
…。

昔、小さい頃、原爆の記録動画を見せられて、その後数日、「いつ空から原爆が落ちてくるか……」と想像して、怖い日々を送ったことがあります。
それと似た感覚を、今味わってます。

このレビューをご覧のあなたも、気を抜かない方がいいですよ? その、目の前のそれ……。

普通の「赤」ですか?

★★★ Excellent!!!

閉鎖的な村での伝承、人間の理解の範疇を超えた存在、ひたすらに恐怖を煽る文章と展開。
ホラー小説に王道があるかどうかはよくわかりませんが、これはまさしくホラー小説です。

ただ怖いだけじゃなく、物語としての完成度も高い。
無駄な部分が全くないんです。

それに、登場人物もしっかりしています。
人間味に溢れるリアルなキャラクターがいるかと思えば、謎の多い人物も出てきたりして、そのバランスが絶妙です。

ホラー漫画とかホラー映画って、怖さをビジュアルで表現できますよね。
それに対してホラー小説って、文字でしか怖さを伝えられないんですね。

それなのにこの怖さですよ。
映像化なんてしたら私は絶対に観ません! 無理です。(作者様ごめんなさい)
文章ですらスマホと距離を置きながら読みましたので……。

私はこれから数日間、血眸さまに怯えながら暗澹たる日々を過ごします。

怖いもの見たさで読むと後悔すること間違いなしなので、皆様、ぜひ後悔してください!

★★★ Excellent!!!

 郷里の祖母が亡くなり、その葬儀に向かう主人公。
 そこで出会ったのは白い猫、それに幼馴染みの女性だった。
 昔を懐かしむ二人。幼馴染みに恋人がいるかと尋ねられた主人公は――――。

 構成や設定、文体、登場人物の人物描写や会話劇に名前。各話の最後の一文のヒキ。
 細部に至るまで、『怖がらせる』ことに妥協を許さず、緻密に創られた世界に唸らされます。
 目を背けたくなるような残酷なシーンもありますが、そこも含めて良作の証。

 たっぷりと怖がらせていただきました。
 何を書いてもネタバレになるので詳細は控えますが、驚愕のラストが読む者に待ち受けます。正視に耐えうるか。

 (知ってる人の眼が赫くなってたらどうしよう……(-_-).。o○0〇

★★★ Excellent!!!

3話までは読めました。
けど、すでにホラーのギミックが見えてダメです。

私は怖いの本当にダメな人です。

アクション要素の強い某テレビから出てくる女VS子持ちのDV被害者を去年見て、未だにお風呂入る時ワンシーンを思い出してビビってます。

ホラーゲームや映画の15秒のCMや、動画投稿サイトの恐怖映像のサムネも見たくないです。


そんな私が『読める』ホラーは
「ホラーに見せかけたナンチャッテホラー小説」か、
「へたくそなホラー小説」です。

で、今回私はこれ怖くて読めませんでした。

これはホラー小説です。
ダメです。怖いです。

2話の老人のシーンがすでに怖いです。
作者さんの文章力の高さはすでに証明されています。

遺書に書かれた指示とか少女のアレが見えた直後に何年ぶりに再開した幼馴染が出てきて約束とかもう怖いです。
これからの『こわさ』をすでに想像させられて怖いです。

私が怖くて確認できなかった結末を、どうか皆様が読めますように。

★★★ Excellent!!!

夜中に一人で暗がりで読み、ゾクリと背筋が寒くなる……それがホラーの醍醐味だとぼくは思っていました。しかし、これを読んで、ぼくはその考えを改めました。ホラーとはなんであるのかを考えさせられたのです。
閉鎖的な集落、そこに根付いた伝承、気味の悪い登場人物、謎を含ませた村の人々。ここはホラー王道です。しかし、見せ方、えぐり方が上手かった。
謎の見せ方、そのほどき方。感嘆の声を上げたのは、ある電話の台詞でした。
ここでそれやりますか!?
と唸りました。
正直、ぼくはこの作品を読んで作品自体の持つ恐ろしいエネルギーに背筋を寒くしました。押し寄せる熱の波に完全に飲まれ、読後は呆けました。
本当の恐怖は読後に訪れる……その意味は読んだ人のみしか分からない至上の旨味でもあります。
さぁ、血眸になって探してください、真の恐怖を。あなたがこの闇の中で、何を見、何を聞いたとして、正しくあなたの中に在り続けるのか……もう、すでにそれは始まっていますよ。

★★★ Excellent!!!

なんとも見事な和製ホラー
これを連載当時に読んでいなくてよかったと本当に思う
一気読みできたから良かったが、連載中だったなら、次の話が気になりすぎて毎日おちおち寝られもしなかっただろう
よく練られたストーリー、鍛え抜かれたワードセンス、暗澹たるその雰囲気を余すことなく伝える表現力!
終幕へと向かうそのクライマックスには雪車町さん独特の作風も滲み出し、読み応えあっさりとした作品でありながら、それと相反する重苦しいものを心の裡に残していきます
ホラーだからと敬遠せず読んでほしい作品です

★★★ Excellent!!!

祖母の葬式に出席するため実家のある村へとやってきた主人公・一可がそこに伝わる「血眸さま」の伝説に巻き込まれて――というお話。
田舎の村ならではの閉塞感のある雰囲気や、村の言い伝え、旧家に伝わる伝説など和製ホラーならではの要素が組み込まれていて怖かったです。雰囲気のある文体や描写にも惹きつけられます。
また、残酷な描写や恐怖を煽るシーンも上手いのですが、どんどん事件の真相や昔の伝説の正体が明らかになっていく構成も上手くて面白かったです。
思わず背筋が寒くなるような本格ホラー!

★★★ Excellent!!!

例えるなら(むろん盗作という意味ではなく)名作ホラーゲーム「サイレン」のように、読んでいて脳内をあの不気味なサイレンが鳴っているような恐ろしさと同質の素晴らしいクオリティの恐怖。

背中を何かが這っているようでゾクゾクするほど怖いのに、これからどうなるのだろうと夢中で最後まで読んでしまった。

こええ…これ、書籍化どころか映像化されるかも知れない。
ホラーとして間違いなく素晴らしい傑作!これはオススメです

★★★ Excellent!!!

人里離れた寒村。
閉鎖的な人々。
いわくありげな伝承。
謎の建築物……。

はい、全部そろいました! 始まり、ドンっ!

という物語です。

……などと軽く紹介したいところなんですが、
そうは問屋が卸してくれない作品です。

私は作者のものにはほとんど目を通したので
なんだか代表のように言いたくなるのですが、
そこは必死に抑えて語りますと……

今作も、まずもって彼の特徴であるところの

○言葉遊びのうまさ・楽しさ
○難読字・当て字の多用
 ⇒これらの積み重ねによる、独特な言い回し

が乱れ打ちになっております。
それにより、衒学的というか退廃的というか
特徴的な世界が成立しているわけです。

その世界(舞台)を、これまた独創的な
登場人物やアイテムといった道具立てが彩ります。
さりとて、横溝正史みたいに暗くはなく。

これを私は勝手に「雪車町ワールド」と
呼んでいるわけですが、それだけでも
誰にでも楽しめる読書体験になると思うわけです。

加えて、今回は特に

○ストーリーテリングの妙

も燦然と加わります。

次々と展開する出来事の「引き」は強いし、
大したことが起きていない場面でも
読者はグイグイと引っ張り込まれっぱなし。

これだけで、完成品じゃないですか。
完璧じゃないですか。

――ね?

さて。今作はホラーです。
血が飛び散ります。大量に。
ほかのレビューにも「夜には読むな」とあります。
でも私は正直、そんなに怖くない。

というわけで、カクヨムに発表する以上
ジャンル選択をしなければならず、
しょうがないからホラーを選んだのだと
勝手に解釈しておきたいと思います。

この作品が入るべきジャンルがあるとするなら、
間違いなく「力作」でしょう。

それしかありません。読むべし。

★★★ Excellent!!!

この作品を読み終えて思ったのは「人間って生き物は恐ろしいなぁ」でした。
ホラー作品で一般的なものは幽霊や超常現象に対して抱く「未知への恐怖」だと私は考えています。しかしこの作品は違う。最初から最後まで、プロローグからエピローグまで総てが「人間」の仕業なのです。
いやはや、恐ろしいものです。ある意味、幽霊や超常現象よりも恐ろしいですよ。
この作品はホラーでありながらヒューマンドラマでもあります。雪車町氏は、過去の作品を見て頂ければよくわかりますが「人間」を書くのが非常に上手な方です。本作は、その特性を遺憾無く発揮した傑作だと思います。
まだ読んでいない方は、是非是非読んでみてください! 人間だからこそ出せる恐怖が、この小説にはあります!






★★★ Excellent!!!

突然恐ろしい化け物が飛び出してきてキャー!と叫ぶ、といった恐怖ではない。10万字、40話をかけて、じっくりじっとり追い詰められ、疑わしい人物は増え、謎は深まり、狂気を孕んでいく、じりじり焦がされるような恐怖。その構成に、読んでいる人間は主人公と同化してこの世界に入らざるを得ない。

そして恐怖を加速させる筆致。単語の選び方、擬音、表情の描写、果ては改行まで、全てが終章で絶望に叩き込むために計算されているかのように、圧倒的な情報量、且つ流麗。

一度読んだら後はラストまで一気読み間違い無しです。

★★★ Excellent!!!

山間の古い村に住む祖母が死んだ。
白い猫と枯れた老人に出会った。
血の色の右眸を持つ奇怪な少女を見た。
そして、惨劇が始まった。

青年、近衛一可は、ねっとりと濃い闇の中で大切な幼馴染を失い、
幼馴染の記憶さえもが人々から失われたことを知って愕然とする。
都会に帰っても誰にすがっても、血の色の眸が追い掛けてくる。
親友と老刑事の手を借り、一可は村の歴史を紐解くこととなる。

愚か者《ふーけもん》の来訪者たちに三家の秘密を語る翁を始め、
村の年長者たちがしゃべる九州弁が、民話的な不気味さを煽る。
私は九州でも西の離島だが、玖契村は本土南部の内陸だろうか。
元来、九州をフィールドとする民俗学は、独特な凄惨さを秘める。

私の郷里には隠れキリシタンのどうしようもない因習があり、
半島や大陸の文化と言語を今に伝える海賊のコロニーがあり、
原城の乱で全滅せられた島原には四国からの入植者の集落があり、
隔絶された山の中には壇ノ浦を逃れた平家の落人の村がある。

海で他所と繋がる九州には、いつも、外から何かが入ってきた。
それらが『日本書紀』『古事記』『風土記』の頃からの土着のものと
交じり合ったり結び付いたりして、一風変わった何かに変じる。
古くエキゾチックで得体の知れないそれらは、大抵けっこう怖い。

玖契村もそう、訪れたものを古くからある力によって留め、
雁字搦めの因縁へと変じさせる類型に当てはまるけれど、
ミステリー作家によって示される21世紀的な「それ」への解釈は、
SF的な規模を伴って、人間に対処し得る限界を突破する。

赤く染まるクライマックスに、呑まれて喰われるのではなく、
子宮の胎動を直感的に想像した、その瞬間が一番おぞましかった。
民俗学的な怖さに耐性があり、グロテスクな流血系には動じない。
でも、本作読了後、ホラーはしばらく読まなくていいと思った。

喰らった情報… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

何書いてもネタバレになるタイプの作品です。
民俗学的な要素を組み込んだホラーかな?グロテスクな描写もある猟奇ミステリーかな?
それらの側面も確かにありつつ、個人的には今作はSFにも近しいタイプの作品だと思いました。
陰鬱なる『闇』の描写、心臓が跳ね上がるサスペンスの毛色。そして複合したジャンルを破綻させることなく、最後にはジャンル詐欺にならない「こっわぁ……」と言わせる技量。もっともっと評価されるべき作品だと思いました。
夜に一気読みして欲しいですが、あんまりオススメもできないやり方ですね。
構成、キャラ、描写。どれを取っても隙のないハイクオリティな作品でした。何よりもこの濃い密度の情報量を10万文字に収めたのが凄い。

★★★ Excellent!!!

田舎の村。古くから伝わる伝承。村の名家である三つの家。

物語は、主人公の青年が祖母の葬儀のために久しぶりに田舎に帰ったところからはじまります。
そこで主人公が目にした、赤いもの……それが、はじまりでした。


田舎のねっとりとした濃い闇の中にとらわれて抜け出せなくなるように、ひたひたと迫る闇にまとわりつかれるように。

この物語の恐怖は忍び寄ってきます。
はたして。その恐怖の正体とは。

ジャパニーズホラーの神髄を、じっくりと味わってみてください。



私は夜中に一人で読み始めたことを後悔しました。布団の中に入って読んでたって怖いです。だって、あいつは布団の中にだってやってくるんですから。

★★★ Excellent!!!

思わず引きこまれる怖さ。
由緒正しい伝奇ホラー小説です。

闇に蠢く血眸。
読み進めるうちにぞわぞわと体にまとわりつくような恐怖が全身を包みます。
結末に救いがないのかあるのか、それは直接自分の目で確かめてください。

かなり残酷なシーンがあるので、苦手な方はご注意。

★★★ Excellent!!!

他の方のレビューを見て、興味を抱き、拝読しました。

色々と語りたいことは沢山あるのに、ネタバレになってしまうので、書けないことが多過ぎてもどかしい。
これでは、正にあれの存在に囚われている村人たちではないか。

秀麗な文章で綴られる暗澹たる日々というサブタイトルそのものな陰惨でじめじめとした異形の世界。愚かな人間の性。歪んだ愛と肉欲。
格調高きジャパニーズホラーの王道です。

若干、大人向けかもしれませんが、web小説を青少年向けだけに限ることはないと個人的には考えておりますし、カクヨムには『大人も読めるweb小説』を世に出して貰いたいと期待しておりますので、是非とも、一次選考を突破して貰いたい作品です。

★★★ Excellent!!!

めでたくも完結したのでいざレビュー!

……と、意気揚々とPCに向かったものの
その怒涛の展開からのラストに衝撃を受けすぎてしまって、
そう、言うならば、
「書くべき文字列を作品に喰われてしまった」
……だろうか?

正直、これほどまで「続きを続きを」と
日々更新を楽しみにしていた作品はそう多くはない。

これから読む人たちは幸いだ。
待たなくても良いからだ。
怒涛の展開を一切の息継ぎさえ許されずに
読んでいくことができるからだ。
読み始めたら最後、
ラストまで全力疾走する羽目になるだろう。

その「異様」ともいえる文章力と構成力を前にして
ここで作品について多くを語る必要はない。
それにしても、恐ろしい作品に出会ってしまったものである。
つくづくとんでもない作品が世に出てしまったものである。

★★★ Excellent!!!

 こっっっっっっっっっっっっってりした伝奇ホラーです。
 現代伝奇だったら主人公が死を視る魔眼に覚醒して悪い奴らをバッタバッタ切り倒すのですがこれはあくまでホラー物。そんな展開は有りません。
 ただ、奈落へ続く坂道を無限に転がり続けるだけの何処にでも居る普通の善人の悲劇がそこに在るだけです。気味の悪さ、ざわつく不快感、ホラー好きならニヤリとさせられる描写。
 恐怖に震える指をマウスへ伸ばし、物語を読み進めた先に有るものが何か、貴方も確かめてみませんか?


2017/02/01 追記
 もう最終回を迎えたので、全体を踏まえた紹介も。
 幸せなもの、優れたものが奈落に落ちることこそが悲劇の本懐です。この作品はその王道から離れず、まっすぐに奈落とその先へと向かう姿を見せてくれることでしょう。

★★★ Excellent!!!

兎にも角にも、素晴らしい物語であった。
私は今、猛烈に興奮している。
どこを切り取り褒めればいいのか。否、そんな行為は無粋だ。
いかなる物語も全体を以て物語だ。最小単位が物語だ。
この名作はそんな当たり前の事を改めて思い出させてくれた。

この名作を見事書き上げてくれた雪車町様に最大級の賞賛と御礼を。

★★★ Excellent!!!

山間の因習残る村を舞台にした『本格民俗学ホラー』だと思って読み始めたはずだ。はじめは。

田舎の村はよくこういった物語の舞台に選ばれる。
その理由は、奇妙な事件ーー多くが古くから伝わる呪いを前提にした悲劇ーーにおいて、『閉鎖的な独自文化の設定』が容易で、『治外法権的な恐ろしさ』が根底にあるから、らしい。

ところが、本作の厄災は村の枠組みをあっけなく越える。呪いなんて非科学が笑いごとになる現代的な価値観の、警察機関の公正な目が行き届く『日常』へと伝播していく。
まるで主人公一可を追うように。

別個の悲劇が一つづきに繋がるとき、すべての事柄の奥にぼんやりと真っ赤に暗がる眸がよぎる。
赤い闇の淵を見てしまったが最後、すべては螺旋階段を転がり落ちていくように悪化していく。

村に秘された『血眸さま』。厄を祀りて神となす逸話は古今東西数あれど、血脈に式を張って奉ずるほど強いのか、それとも…?

どこまでが真実で、どこからが異説なのか。徐々に確信に迫る展開に目が離せない。

★★★ Excellent!!!

二〇一六年、九月から此の小説を見ていた。
まずは、完結作品として読めることに感謝したい。

並べられる刃物のような言葉達に精神を切り刻まれながら、美しくも残酷な描写に溜め息が出る。
世界観の構築力には脱帽するばかりです。

もう一度、目玉を見開き読ませていただきます。

★★★ Excellent!!!

一話目から、あっというまに物語の中に引き込まれました。
圧倒的な文章力はもちろん、情景描写、改行の使い方、傍点の打ち方、すべてにおいて素晴らしく、詰まることなくすらすら読み進める事ができます。ホラー要素だけではなく、ミステリー要素もたっぷり仕込まれていて、この後どうなるんだ、どうなるんだ、と、ページをめくる手を止めさせてくれません!危うく電車で乗り過ごすところでした。
今の時点で連載されている八話分までのレビューになってしまいますが、本当に素晴らしいので、三つ星を送らさせていただきます。
これからの展開が楽しみです!素敵な作品をありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

読み終わったばかりでレビューを書くので少し興奮している。ウェブ小説ではいろいろな作品を読んできて、当たり外れはそれなりに見てきたつもりだが、今回はというと、間違いなく「大当たり」だったと思う。

気になる内容については、あまり語りたくない。内容が不快だったり、問題があったりするからではない。これは、先入観なしで読めば読むほど、いろんな意味で堪能できる作品だからだ。ホラージャンルということでそのジャンルの要素が強いが、それ以外にもミステリーや伝奇要素も混じっている。それらが上手く交配されて、次第にのめり込んで読んでしまうほどの吸引力と感受性を引き出していた。

ジャンルがホラーということで、怖いものが苦手な人は避けたいと思うのは分かる。筆者も怖がりなのであまり読みたくなかったのだ。しかし、読み始めると続きが気になり、真相や展開が気になって読むのを止められなかった。それだけ面白い作品であり、力作である。☆3点じゃたりないくらいである。
どうか、騙されたと思って読んでほしい。そして騙されて欲しい。ただのホラー作品だと思ったら、「ただの」じゃなかったことに。ウェブ小説でここまでの作品にあえるのは、貴重だと感じている。