一言『ホラー』で片付けたくないな、これ。

『ホラー』ってね、『怖いもの』っていうイメージでしょ?
ちがうのね、これ。
いや、怖いんだよ、実際怖いんだ。ホント怖いの。
でもそれ以上に登場人物たちの抱えるものが大きくて、悲しくなってしまった。
それぞれに大切な家族や友達がいて、代々受け継がれたものに縛られて、自分の意志と無関係に、「その家に生まれ落ちた」というだけで運命が決まっている。それが重い。切ない。苦しい。悲しい。
『とにかく怖い』と評判だったのでかなりビビり上がりながら読んだんだけれども、私はその裏にある「それぞれの人間らしい苦しみ」とか「悲しみ」のようなものに引っ張られてしまって、涙なしには読めねーよ!な感じで一気読みしてしまいました。
恐いだけじゃないよ、これ!!

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