その赫い双眸に魅入られた者は総てを喪う――ホラーの真髄がここに。

 郷里の祖母が亡くなり、その葬儀に向かう主人公。
 そこで出会ったのは白い猫、それに幼馴染みの女性だった。
 昔を懐かしむ二人。幼馴染みに恋人がいるかと尋ねられた主人公は――――。

 構成や設定、文体、登場人物の人物描写や会話劇に名前。各話の最後の一文のヒキ。
 細部に至るまで、『怖がらせる』ことに妥協を許さず、緻密に創られた世界に唸らされます。
 目を背けたくなるような残酷なシーンもありますが、そこも含めて良作の証。

 たっぷりと怖がらせていただきました。
 何を書いてもネタバレになるので詳細は控えますが、驚愕のラストが読む者に待ち受けます。正視に耐えうるか。

 (知ってる人の眼が赫くなってたらどうしよう……(-_-).。o○0〇

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