少年と少女が捧げ行く、愛の結末は

これぞまさしくセカイ系! 良い意味で、90年代後半テイストを醸し出している一作です。
今作において、二人の繊細な関係性は、正体不明の敵〈イミューン〉と〈鳥巨人〉という存在を介して世界の命運に直結しています。
時にすれ違い、時に抱き合い、そういったごく普通にあり得るような心の機微さえ、世界滅亡と切り離せなくなっているのです。

少年は少女に恋をし、少女はそれに応えた。
でも―――― という展開はまさに心に突き刺さってきます。
大人でも無ければ聖人でも無い。だからこそ揺れ動く心は、あまりにも重い選択を前にして意味を持ってくるのです。

相手を想うこと、そして愛を捧げること。その変遷を短い分量の中でまとめ上げた『インフェクテッド・イヴ』は、是非、セカイ系の空気を肌で感じたいという方にお勧めできる作品です!

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