刻を廻る星鋼ガトラベル

作者 東雲メメ

73

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★★★ Excellent!!!

 或いは、『勝者』と言い換えてもいい。

 過去より語り継がれる者か?

 現在において成功を収めている者か?

 未来の果て、最後まで立ち続けていた者の姿だ!

 名を、鋼城王太郎。

 彼の征く道は、未来を救う王道か、目的の為なら犠牲を厭わぬ覇道か。
 いいや、世界の全てを手に入れようとも、決してはまらぬラストピース。
 『妹』の為に何度も繰り返し、何度も挫折を乗り越え、突き進む『妹』ロード! 違った!! マイ・ロード、我が道を征くッ!!!

 同じ、妹を愛する者として、更に義妹まで加わるとか、うらや・・・・・・その姿に感動と敬意を持たずにはいられない。

 ガトラベル、そのロマン。
 人型ロボットという、その存在自体がロマンとして語られることさえ珍しくない設定に、時を廻るというタイムトラベルを詰め込んだロマン機体の、その魅力。
 やはり、ロボを愛する者として繰り出されるロマン武器の数々にも、オトコノコの血が騒ぐのである。

 まずは、#06『かくして、兄と妹の旅は始まる』まで読んで頂きたい。
 このホットスタートに、ついてこれるか。

 読者——パイロット——次第だ。

★★★ Excellent!!!

この物語において私が注目したいのは、主人公の鋼城王太郎。はっきり言おう、彼は————結構残念である。亡き妹に固執し、自らを天才だと言って憚らず、タイムマシンの開発にその熱意を注ぎ込む。そのくせ、車の中で嗜むのは妹モノのラノベ。最初期、私はその「残念」な「王」を、我々と近しくも遠い存在として半ば矛盾した好意を抱いていた。妹のこととなるとどこまでも人間的。しかしそれを求める手段には非人間的なものも混じっている。王太郎の心に一本通る「妹」の為ならば、どのようにだってなろうとする。そんな「王」に、だ。

しかし、彼に向けられる印象はどんどん変わっていくだろう。

本編をまだ読んでいない方のために詳しくいうことは避けますが、彼は「妹」のためであれば、その能力の限界点を超える。主人公なので当然といえば当然だが、彼の存在こそが、この「刻を廻る星鋼ガトラベル」という作品を極限まで面白いものとしているだろうと、私はそう考える。単なる主人公以上に魅力的な存在、それが「王」。

今の印象は最初期とは変わった。今の私は彼をこう思う。我らが「王」は————最高に格好いいと。

是非、このレビューを見た皆様にも読んで見て欲しいです。

最後に————鋼城王太郎は、いいぞ。


★★★ Excellent!!!

まず主人公の王太郎様のキャラがユニークだ。

俺様系でなおかつ目的の為なら他者を切り捨てる暴君。「お前本当に主人公か?」と言いたくなるキャラ造形が、まさにこの作品を象徴している。

なおその目的と言うのは、幼い頃に亡くなった妹――不知火ちゃんの歴史修正だ。他者を切り捨てるのも、傲慢でいるのも、そのたった一人の妹の為。ここまでいくとシスコンを通り越してまさに『愛』を感じる。

そしてそんな彼の元にくじらちゃんと名乗る義妹(!?)とタイムリープ機能を持つロボット『ガトラベル』が現れる。これさえあれば妹の歴史修正が出来る。

もちろん歴史修正はそんな容易い事ではない。それでも王太郎様は立ち上がり、そして歴史に立ち向かう。

これこそまさに『愛』! そんな妹ラヴなタイムリープロボットアクション、ぜひともご覧ください!

★★★ Excellent!!!

タイムリープモノとは、いわば世界が突き付けて来る冷然な物理法則との格闘を描く物語ではないでしょうか。
時に修正不能な運命を突き付けられ、時に数多広がる可能性の糸を辿る事に疲れ、時に変えられぬ運命に絶望し… そういった物理法則としての"必然"を突き付けられた時にこそ、主人公の決意や想いといった要素がドラマを創り出すのだと感じています。

そして、このガトラベルはep6にしてタイムリープ展開へと突入し、いよいよこれから巡る時の流れを彷徨う展開となって行くところです。
読者である自分にとってはここからの展開が楽しみでもあります。
それはひとえに主人公のキャラクター性であって、欲しいモノの為ならば手段を択ばず突き進むという人間性を序盤で見せ付けられてしまっているからでもあります。

彼はタイムパラドクスさえも突き抜けて、欲しいものを手にするのではないか―――――そう思わせてくれるだけの期待があるのです。
妹モノとは似て非なるシスコンモノ
この強烈なまでの個性が造り出すドラマを是非あなたにも――!

カクヨムコン4にて、先が楽しみなロボモノの一作です。

★★★ Excellent!!!

ロボットが好きな人はまずは #06『かくして、兄と妹の旅は始まる』
まで読むべきだ。命令形で、ここまでは読むべきである。

謎めいたプロローグから、文字通りの暴君として君臨する王太郎が
望むものが手に入らない。ある意味鬱屈とした流れがここで一変する。

100年後から来た義妹くじらちゃん、そして彼女が駆る
人型タイムマシン、ガトラベル!

彼らがどう戦い、そしてどう旅立つかはレビューよりも本編を
先に読むべきで、そしてそこには期待を裏切らない興奮が
待っている。

王太郎は手放しで好きになれる主人公ではない。
けれど間違いなく心に残る主人公であることは間違いなく。

そしてガトラベルも心に残る作品になるに違いない!

★★★ Excellent!!!

 自らの名に『王』を持つ主人公。

 しかし彼の振るまいはとても『王』とは言えず、むしろ暴君めいた危うさすらある。

 そんな彼は、なにに取り憑かれたのか。
 そんな彼を、突き動かす原動力とはなんなのか。

 冷徹に道なき道を歩み続けるのは、『愛』ゆえか、それとも『哀』ゆえか。

 暴力めいた気迫すら感じさせられる文章で綴られる、骨太なSF作品です。
 主人公・鋼城王太郎がタイムマシンに執心するのはなぜか?
 彼が固執する『妹』という存在とは?
 開幕から不穏な空気をこれでもかと纏う物語は、終始カタルシスめいたものすら感じさせられます。

 この牽引力により、我々をどのような『旅』に誘うのか、期待です。

★★★ Excellent!!!

 スタート直後からいきなりクライマックス、そして謎多き男の旅が始まる。主人公の王太郎は、ただただ妹だけを求めて(語弊があるように聴こえますが、そのままの意味です)戦いを始めた。否、ずっと戦っていた…愛する妹を自分のものにするために。今はもういない妹のためだけに、苦難の宿命を背負って戦う…凄い倒錯した主人公の、揺るが気持ちの強さに惹かれます。普通のロボにはもう飽きた、なんてアナタ!全く新しいロボットノベルはここにありますぞ!