最高に気持ち悪い(褒め言葉です)

ジャンルという仕切りは検索には便利だけれど、時に無粋となるもの。面白ければ良いじゃない、と思うわけですが。しかし、ミステリーの河を下っていたはずなのに、一体いつのまにこんな混沌とした沼地に踏み込んでいたのか、まったくわけがわかりません。

第五章からエピローグにかけて、語弊を承知で申し上げれば、最高に気持ちが悪かったです。いやいや待ってよあなたたちおかしいよ、と登場人物につっこみをいれながらも読み進めてしまう、この悪魔的な魅力よ。あるいは……作者自身があの目を持ち、読者を読んでいるのか。だとするならば、これは神の御業、福音なのかもしれません。なんて。
ともかく星三つ以外の選択肢がありませんでした。

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