玲奈、見参

　玲奈、小学六年生の女の子。
　秀作が生まれ育った村の神社で頭を打ち、枕元に本因坊秀作が現れる。秀作といえば囲碁の世界では知らない人がいないと言われるほどだったが、夢枕に現れた秀作は囲碁は忘れたという。その代わりに気分転換でとしていた将棋やチェスは、今でも身についているらしい。玲奈は秀作に導かれるように将棋を覚え、チェスを覚えていくが･･･。
　そんな玲奈の前に、立ちふさがる将棋のライバルが二人。一人は盲目の天才棋士、津島一広。一人は、突発性ネフローゼと言う難病を抱えた村上聖。三人は運命に導かれるように、盤上で死闘を繰り広げることになる。