声を聞くには

少年の部活や父との葛藤とか描き込みすぎないのにきちんと伝わってきてよかったです
お姉さんとお互いにだんだんうちとけてくるのも、それとはっきり描かれていないのに、次の展開は？　と引き込まれてしまいました

　部活をサボった少年と麦わら帽子のお姉さんの純愛ラブストーリー。そして、お姉さんの隠していた真実は!？
　少年とお姉さんのシチュエーションが好きな方ならかなりオススメです！

お姉さんの声が聞きたい。
その一心でお姉さんのことを考えて実行する主人公。
ピュアです。ピュアピュアです。
お姉さんの仕草が可愛く、主人公の直向きな気持ちに心打たれます。
ドラマで見たい作品でもありました

　人が人を傷付けるのは、いつだって、ほんの些細なすれ違いやたわいの無い嘘であったりする。ままならないのは、傷付けたくないという想いでさえ、人を傷付けるのだ。

　男の子は、いつだって好きな女性の前では背伸びしたくなるもの。

　愛と呼ぶには幼いし、恋と呼ぶには、まだ遠すぎる。
　言葉にすれば、声に出来れば、そんな二人の距離感が、良い。

公園で出会った「麦わら帽子のお姉さん」と
男子高校生とのボーイ・ミーツ・ガール。

でも、そのお姉さんはどうやら、
話ができないらしい。……なぜ？

いいですよね、甘酸っぱくて、淡くて、
青春真っ只中っていう感じが
行間にあふれていて
ほんのりできる作品です。

オトコの子の幼稚さや無邪気さが
うまく描けてるところあたりにも
クスクスさせられました。

部活をさぼった少年が公園で出会ったのは、声を出せない（？）不思議なお姉さん。
どうやら理由があるようだが、詳しくは教えてくれない。
どうしても声が聞きたくて、お姉さんとのふれあいに、少年自身の日常に、日々頭を悩ませる。

夏美さんの行動がお茶目でそれだけでも充分かわいいのに、そこに「話せない」という制限も加わり、不思議な魅力たっぷりになってしまいますね。

グレープフルーツ香る、ちょっと切なく甘酸っぱい青春のお話です。

こういう事を書いてしまうと誤解されてしまいそうではあるのですが、ハンディキャップのある人物というのは、惹かれますね。二人の関係にどういったオチが待っているのかと、ワクワクしながら読ませて頂きました。
主人公の幼い葛藤よりも、私は夏美さんの大人の葛藤が面白いと感じます。夏美さんについてもう少し掘り下げて書いて頂けると嬉しく思いましたが、分からない部分もある、というものがエンターテインメント作品の魅力ですからね。脳内補完しておく事にします。

こういった恋愛小説は普段あまり読んだりはしないのですが、大変面白く読ませて頂く事が出来ました。ありがとうございます。

すごく素敵なお話でした。
すべて読み終えるまでに、都合3回涙を流しました。

言葉があるから、人は嘘をつける。
言葉があるから、人は建前を言える。

そんな現代のコミュニケーションが嫌になってる方に、オススメのお話です。

おねえさんがすごく好きです！
スキンシップ過剰すぎなところとか特に！！ 僕も甘えたいと思っちゃいましたー。

少年の頑張る姿が微笑ましい！！
そして、夏美さんがおちゃめでかわいい！！
魅力的な女性である。

これは翻弄されるのも無理はない。
少年ごときでは太刀打ちもできないだろう。

聞きたい。


聞こえるけれど、一言もことばを発してくれない夏美さん。

ときに笑顔で、ときにジト目で、主人公に語り掛けてくるよう求めてきます。
彼女のそぶりの可愛らしさと、どこか謎と陰のある気配に心惹かれます。

心の病のせいで話せなくなった。らしいのですが、どうやら単純ではないご様子…
いったい彼女にどんな秘密が…


この季節にぴったりの、柑橘系の香りを感じる青春ストーリーです。
引き続き、彼らの経過を見守りましょう。