哲学的SF。腰を据えて読んでください。その価値が有ります。
- ★★★ Excellent!!!
この作品の特徴は、レビューされた方のレビュー文の長さに現れていると思います。
自己の存在、尊厳、そんなものを考えさせる秀作だと思います。
作者は文系の院生なんですね。読んでいて、理系の方かと思い込んでいました。でも、第5章は文系らしいですね。ダイアローグAIを取り巻く社会を詳述していて、文系出身の私は最も熱心に読みました。
ダイアローグAIの余韻を残した終わり方も、理系っぽく理屈が付いていますが、やっぱり文系のセンスだと思います。
余談ながら、この作品を読んで、宇宙戦艦ヤマト2199の古代守の記憶メモリーの仕組みはこういう事だったのかもと、喉の痞えが取れました。真田技師長の「発展しきった科学は魔法と同じかもしれない」コメントだけでは物足りなかったので、ありがとうございます。
念の為に書いておくと、ダイアローグAIのアイデアは作者オリジナルだと思います。
最後に。論文、頑張ってください。