第2回 キャラ設定などのあれこれ

※注意※

 このページでは「カクヨム」ではまだ掲載していない回を含むネタバレがあります。気になる方は引き返して戴き、大丈夫な方のみ読んでいただけると幸いです。




1.主要キャラのあれこれ

●愛されキャラの主人公・セキ

 『紅の鳳凰』を書く前とかは少年漫画をたくさん読んでいたので、主人公は自動的に男の子だ!という所から始まりました。年齢を19に設定したのは、(現代では)子供から大人になる直前!という複雑な世代にしてみようかなといった所です。

彼の名前を漢字で書くと「関」。「関係」とか「関連」。あとは「関所」とかでも使われる漢字ですが、何かしら人や物と「関わりを持つ」という意味合いでこの名前をつけました。

因みに、彼の兄・セツナの名前を漢字で書くと「刹那」となります。

趣味とかの設定は、彼が一国の皇子と決めた後に考え付きました。これは、他の登場人物も同様です。茶道や着付けといった日本人っぽい趣味は、ある程度育ちが良くないとできない事から、「金銭的には恵まれていた」と。一方、大人数を必要としない趣味にしたのは「家来はたくさんいても、本当の友達は少なかった」という皇族ゆえの寂しい幼少時代を思い描きそうなというのを読み手にわかってもらえれば、嬉しいなとか当時は考えていました。

また、執筆が中盤へいった頃に思ったのは、「彼は王道RPGの主人公みたいな無敵ヒーローとは言い難いが、周囲に愛されるキャラなんだな」という事です。書き始めの時はそこまで考えていなかったですが、書いていく内に、そんなかんじになったのかも?


●秘密を少しずつ明かしていくのが楽しみだったヒロイン・ミヤ

 主人公が剣士という事で、王道でいくとヒロインは剣士以外の職業といった所かもですが、彼女の場合は「盲目の女剣士」というイメージが最初からできあがっていたので、そのまま通しました。名前の由来は完全に皆麻による造語ですが、「共存」はこの作品のテーマともいえます。正確にいうと、「共に生きる喜びを知る事」です。

ミヤは人間と魔族の血を引く混血児ハーフという事もあって、設定はかなり綿密になったのかもです。また、謎が一番多くしたのも彼女。皆麻の脳内では後々の展開が出来上がっていて、それを少しずつ明かしていくのがサスペンスちっくで楽しかったですね♪

因みに、テイルズオブエクシリアの主人公・ミラと名前が似ていますが、決してパクったわけではありません。むしろ、エクシリアの方がこの作品よりも後に出ているし…念のためお伝えしておきます (苦笑)


●途中で設定を変えた魔術師・ランサー

彼の名前、最初や姓である“ピカレスク”は本当に思いつきでしたが、今にしてみれば悪くはなかったかなと思ってます。また、“ゼロ”は元々魔術師にするつもりだったので、魔術と関係ありそうな図形(この場合、0は魔法陣の円を示す)というつもりで入れてみました。

実は彼、初期設定では「天涯孤独な天才魔術師」だったのですが…第十章辺りを執筆していた時に「やっぱりもっと深くしよう!!」となって「デステニーロ族の生き残り」という具合になりました。これを元に書いたのが、第十四章になります。

余談ですが、感想戴いた中で、主人公のセキ君よりもこっちの方が人気らしいです。女ったらしで口が軽そうな一方、勘が鋭く、魔術も主席卒業するくらいの腕前。そして、メンバーの中で一番冷静というギャップによるのでしょうか?


●感情移入がしやすかったガンマン・ソエル

冷静沈着なヒロイン・ミヤとはほぼ真逆な性格のソエル。年齢もメンバーの中で最年長(物語序盤では)という事もあり、大人っぽさも兼ねたキャラ。明るくてサバサバした一方、幼少時に経験した内戦による心のキズを持つという設定は良かったかなと思ってます。

第四章で泣きつく所や、第八章でセキの父・シガラミと対面するシーンではすごく感情移入がしやすくて、描きやすかったのを今でも覚えています。また、彼女を取り巻くサブキャラとかも、結構お気に入りですね♪


●シリアスもコミカルも両方楽しめた格闘家・シフト

ぶっちゃけた話、セキとミヤ以外の3人は本当の思いつきで名前決定していました。苦笑

メンバーの中で最年少(物語序盤では)だったシフトは、タイトル『紅の鳳凰』をまんま背負っているようなキャラだよなと、最近思いました。“紅”はマカボルンが紅い石という事もありますが、“血”を連想させるほかにも、彼は“召喚獣・フェニックスの片割れ”という設定からですかね。ただし、“鳳凰”はミヤや彼女の父親の事も入るので、一概にそうとも言えませんが…。コミカル面では、すっかり「女顔美少年」がからかいのネタになってしまったようです。何故なら、2回も女と間違えられたから。笑 物語中盤で、メンバーで最年長と判明するのですが、確かに精神年齢は高い。生前は恋人もいたし、バリバリ働いていた科学者だったし。記憶を取り戻してからは「皆を見守る」みたいなポジションになってきていたシフトでしたね。



2.物語の設定あれこれ

●いろんな所で役立った仕組み「旅人制度」

 この制度は皆麻が考えたオリジナルな決まり。国によって旅人が滞在できる期間・待遇される内容などが異なり、滞在期間を長くするならば、その国の国籍を得なくてはならない。この仕組みは第二章の時に考え付きましたが、後々の結果で良い結果になりました♪第六章での武具大会前の決まりや、第八章でレンフェンに入国する前のエピソード等など…物語本編のいろんな所で思わぬ伏線?になり得たようです。


●“混ざりもの”の時間の流れ方

 ミヤやフィズにいえる人間と魔族の混血児・通称「混ざりもの」。彼らの歳のとりかたは普通の人間と少し異なると本編で触れましたが、その年月の設定について。ミヤの場合、人間の5年分を1年として年を取るため、見た目年齢を18と設定していた彼女は実際は90年は生きている事となります。フィズに関しては…具体的な事は決めてませんが見た目年齢が23歳。ミヤが「自分より長く生きている」と言っているため90年以上…最低100年は生きているといった所でしょうか。ただ、これ以上具体的に決めると計算合わなくなりそうなので、そういった曖昧な設定で終わらさせて戴きました。


●ミヤの母親・アクトの生前と死後

 ミヤの実の母親と中盤で判明するアクト女王は、“最初にマカボルンのある地へ到達した人間”として歴史に名を刻んでいる。生前は部下であるヴァン(=後のレンフェン初代皇帝)と共に旅していたが、彼が怪我をしたため、途中一人となる。その後、大魔王・ダースと出逢い激闘の末に、運命的な恋に落ちる。

“最果ての地”にたどり着いた後はマカボルン破壊を試みるが、成功か失敗かわからぬままミヤを出産。取り込んでいたマカボルンの影響で死亡し、それにショックを受けたダースは自ら人間達の元へ出向いて人間と魔物の戦争を終結させた。

本編では書けませんでしたが、そんな歴史があった上で、この作品は成り立っています。


●「大魔王の左腕」は…?

 本編では“大魔王ダースの右腕”という異名の実力を持った魔族・レスタトが登場しましたが、「じゃあ、“左腕”と称された魔物は?」と思った方もいるかもしれません。

これは、後々に書きたいなと思っているミヤの幼少時代の話の時に登場するかも?といった所でしょうか。結論からいうと、本編の段階ではもう既に死んでいます。「実はミヤが…」とこの先を書きたいですが、大分長くなりそうなのでここまで。正直な所、最初から本編では登場させるつもりはなかったので、そこまでの重要性はなかったのかな?…多分。


●ランサーとミヤが使う「魔術」

 ランサーは言わずと知れた魔術師の青年ですが、物語後半で実はミヤも魔法を使えたという事が判明する。しかし、「使っている所を見た事がない」とソエルが言うようにミヤが使ったシーンはほとんどない。詳細は第十三章でも語ってますが、この二人が使う魔術は別物。かいつまんで言うと、ミヤの魔術は自分が存在する場所の環境によって使えたり使えなかったりするのだ。

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