短編集的な作品になった「得ると失うの狭間にあるのは」
きっかけや構成づくり
●書くきっかけ
書き始めたきっかけとしては…最大の決め手は“短編集的な作品が書きたい!!”という所でしょうか。巷では「ガリレオ」シリーズや「ストロベリーナイト」といった、短編集ではないですが、同じ主人公による別ストーリー作品が人気を呼んでいたので、その辺りに触発されたといっても、過言ではありません。
また、“構成を思いついたけど、長編にはできないネタ”を、一気に放出したいというのも、理由の一つです。以前もこちらで書きましたが、学生時代に漫画家目指していたのもあって、いろんな時代での物語の構成がチラチラと頭の中に浮かんでいました。ただ、起承転結がまとまりっこないのであきらめていたりしました。ならばいっそ、短編集みたいにして一気に放出しちゃおう!!…といった動機で生まれたのが、この『得ると失うの狭間にあるのは』です。…要は、作者の完全な趣味的目的な小説って事ですかね。
●初期設定の考案
短編集っぽくとはいえ、全体的にはどこか繋がりがあってほしい…と思って主人公は変えない事を前提に、初期設定を考える。その中で、最初に浮かんだのが“いろんな時代を各物語ごとで描きたい”という基盤です。これまでの作品で異界トリップやタイムスリップ作品を執筆してきたからでしょうか。そのためには前作である『装い改めますればっ!』のように、自由に異なる時代を行き来できる必要があります。そこで、どういった手段で異なる時代の行き来を可能にしようかな~…と考えた矢先、参考になったのが川原礫さん著の『アクセルワールド』。あれに出てきている量子型端末が、今作に出てくるヴィンクラの参考になりました。
●キャラクターを考えるにあたって
主人公はこれまでのように、女性が主人公。…というのはすんなり決まりましたが、問題はそれ以外の登場人物。何せ、短編集的な作品なので、各章ごとにサブキャラが毎度変わります。日本国内の物語は、実在した人物もいるので楽ちんですが、海外での物語はそうもいきません。(北欧神話の神々は別ですが…)名前とか性格とか考えるのに、一苦労です。
また、これまでの作品のように、今回はラフ画を全く書かないでチャレンジ。最も、サブキャラが毎度変わるのでその方がキャラごとに愛着わかずにすむから、いいのかなと思いつつも、やはりある程度の苦労はありました。
●タイトルについて
各章ごとのタイトルは、その章における物語の事を考えながらつけたので、割と楽ちんでしたが…逆に、この総合タイトルである『得ると失うの狭間にあるのは』というのを決めるのには、結構戸惑いました。でも一方で、各章が短編っぽく独立した存在であってほしいから、総合タイトルはそこまで重要ではない??とかも考えちゃっていたのでいろいろ考えた末、今のタイトルにて収まりました。
各章ごとのタイトルは、“もしもいずれかの章が1冊の本になったら、どんなかんじがお客さんの目を引くか?”と考えながらつけました。
そのため、“T Y”(通称:ヴァイキング編)なんかは、一見すると「何だこれ?」と思えるタイトルかもしれません。
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