祝、短編連作化!! カクヨム随一の安楽椅子探偵ここにあり。

 お兄ちゃん大好きっ娘、湯島ルイと、その二卵性双生児の兄、湯島涙が織り成すミステリー。
 終始、湯島ルイの視点で物語は進められていくのだが、いやー、お兄ちゃんラブが凄くて読んでるこっちも照れてしまうくらい(笑)。それはさておき、核となるミステリー……つまり『提示される謎』の部分ですが、双子の入れ替わりがテーマになっています。しかし単純な入れ替わりではなく、ユングや『カイン・コンプレックス』などを絡めて、深みのある魅力的な構成になっており、読んでいて飽きることもありませんでした。
 最後に、どんでん返しもしっかり連鎖(表向きに事件が解決したあと、探偵によって衝撃の真実が明らかになるっていうのは、個人的にはミステリーの醍醐味なのかなぁと思っています)して、これぞミステリーという締め方になっていますので、カクヨムでミステリーでも読んでみるかなと思っている方は是非っ。

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