作家になりたい高校一年生です。正直僕は小説家というと紙媒体での販売がイメージとしてあったのですが、現代のWeb小説は可能性が無限にあるんだなと思いました。
綺麗事だけじゃ語れない、僕よりも前の世代の経験を読むことで、これから先を予見できると思います。書店が減るのは、社会的に見ても明らか。万引きが存在する以上収益は安定しない。
そんな現実に対抗できるのは、カクヨムのようなweb小説。でも僕は紙で読むのも好きです。将来性が無くても、望み薄でも、スマホと隔絶された空間で僕は読みたい。中学生は以外とラノベとか小説とか読んでますよ。ネットの延長線上で読む人が多いかもしれませんが。
小説家ってどうやったら稼げるの? そんな答えがあまり出なそうな命題に全力で取り組む作者のエッセイである。
作者はなんと書籍化経験のある小説家。WEB小説サイトにコツコツ自分の作品をあげていたところ、ある時から急に人気作品に! ブックマークも増え、人々の目に留まるようになった。夢の書籍化、小説家の印税生活も目前! と思ったものの、その作品はシリーズ化することなく、書籍は一冊で終わってしまう。
商業出版で稼げないならば、ほかに方法はないのか? シリーズの続編をどこかに載せて、収入を得ることはできないのか? 作者は、さまざまな小説掲載サービスを比較検討してゆく。
このエッセイの面白いところは、作者が金額まで赤裸々に紹介しながらサービスの検討をしているところ。素人からしたら、小説掲載サイトなんてどこも同じに見えるが、意外と金額にしろサービス内容にしろ違いはあるものだ。書籍化の夢の後の光景、「小説でお金を稼ぎたい」あなたは必見だ。
(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=三宅 香帆)