よくある兄妹-ふたご-の思考実験-thought experiment-

作者 織田崇滉

361

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★★★ Excellent!!!

双子の妹、ルイちゃん目線で進んでゆくミステリー、彼女がなかなかくせ者です。いいえ、可愛いんですけども、それだけじゃない。なにより、お兄ちゃん愛の強さは、身内への感情が気迫になった昨今、めずらしいくらいです。

ひと言紹介でも書きましたが、喉を潤すように、続きを読みたくなります。とてもおもしろくて、クセになってしまうのです。

新しい扉を開くようなミステリーを、読んでみませんか?

★★★ Excellent!!!

主人公は双子の兄と妹。
冷静沈着な兄と、超がつくほどのブラコンの妹。

残酷な事件が次々と起こりますが、二人のキャラが明るくてテンポのいい会話に、悲惨さを感じさせないほどのライトミステリー。

一度読んだら、大どんでん返しがクセになる。
専門的な知識も散りばめられ、読み応えのある秀作です。

★★★ Excellent!!!

トリッキーな登場人物らが織り成すケレン味たっぷりのやり取りに、思考の間隙を縫うかの如き論理の再構築。麻耶雄嵩を最愛とするプロフィールにも納得です。
それにしても、ブラコン一直線の妹視点がまさかここまで物語に彩りを添えるとは……! 重苦しくなりがちなテーマをさらりと書いてのける筆力にも脱帽です。

★★★ Excellent!!!

物騒な事件にばんばん出くわす妹・泪、警察に務める叔母さん、納得しやすい心理学を披露してくれる精神科医のお母さん。
そんなよくある事件と、よくある解答をずばんと一蹴して、事件の真相は示してくれるのはクールな兄・涙の思考実験!
もやもやがスカッと晴れるような爽快感は病みつきです。

一つの事件につき4話構成の短さの中に、家族愛やゾッとする人間像を端的に描かれ読み応えもあって、ついつい読み続けてしまいます。

(編集者ピックアップ/文=編集G)

★★★ Excellent!!!

カクヨムマガジン収録おめでとうございます。
第1幕はマガジンで読んだほうがいいかも?縦書きのほうが読みやすいです。
そのうえで、キャラクターや作品のテーマが気に入れば続きをカクヨムで読むみたいな。
本格に出てくるいろんな手口やトリックをこの人なりにオマージュ、風刺してアレンジしているのが、とても新しい。
どの話もふつうとは違う結末で幕を閉じるのが、アンチミステリー。

★★★ Excellent!!!

先天的にしろそうでないにしろ、
この物語の主要人物は序盤から、多くのモノを欠いた存在として強く主張されている。
あらゆるメタファーが多次元的に束ねられ集約される対象が彼なれば、その人物像もより強固かつ柔軟なモノに仕上がるのも納得です。

そも“完全”というのも実に多面的なパーソンだ。
人として、性別として、社会的立場として、つきまとってくるソレらの弱みを、
全肯定という偏愛によって希釈するという均衡の保ち方が、実に危うげでキミらしい作風でイイ。

そうして表した普遍性を“可愛げ”として読者に捉えさせた時点で、
もうミステリーとして確立と成功が約束されているモノだと断言できる。
まだ第二幕ほどしか読んでないオレも骨抜きにされたんで、すでにミスリードされてるのかもネ☆

これこそまさに、推理という不確定性によって見出す、不完全で“完全”なるキャラミステリー!
お見事!

★★★ Excellent!!!

異風ミステリーなんて書いてしまいましたが、ミステリーのことを良く分かっていないくせにごめんなさい。実は人が亡くなる話は苦手なのです。それでもこのシリーズは大好きです。
泪ちゃんの語り口調。揺るぎないお兄ちゃん愛は癖になります。
是非お読みくださいね!

★★★ Excellent!!!

双子を中心に綴られているミステリー小説。
非常に読みやすく、また謎も解きごたえがあります。
必ず各幕にどんでん返しがあります。これこそがミステリーの醍醐味であると思います。
個人的には四幕が、犯人が判っていながら辛い部分がありました……構成の妙です
是非ともおすすめです



★★★ Excellent!!!

第二幕、まで拝読させて頂きましたがなるほどこれはミステリーでありながらもアンチミステリーの属性も十分に隠されています。
各幕、中心となる事件発生後、主人公の二人である湯島兄妹の妹、泪ちゃんを通して捜査状況を知る涙君。

それとは別に淡々と捜査は進み、親戚の泉水おば…お姉さんを中心に事件は一応の解決を迎えます。

それに違を唱えるのは安楽椅子探偵ポジションのイケボ(妹談)な兄。状況証拠から導き出される犯行動機とは別に心理学的見解により容疑者達の外郭から真に操られた、操ったであろう真犯人を推測します。含みを持たせた状況に違う角度から刺し込む兄の思考実験。アンチミステリーとも言えるその見解をどう捉えるかは読者次第です。

人物の役割配置とその幕に合わせた心理学的要素の限定的采配のバランスが見事です。読者が混乱しない様に踏み込んだ用語は多用せず、登場人物達がまるで道化の様に私達にそのヒントを与えてくれます。

本格ミステリーにアンチを少々混ぜた兄へ愛を捧げる妹とそのパンツの物語。

ところで……泪ちゃんの携帯電話代とバッテリー…そんな装備で大丈夫か?
大丈夫だ。溢れすぎている兄への愛が奇跡を起こすのですよ。

★★★ Excellent!!!

人間が抱く心の闇、人間ならでは歪んだ精神とイカれた思考と底無しの欲望の連鎖が織り成す殺人劇。
それを解き明かすのは警察でもなければ名警部でも名探偵でもない。超が付く程にラブラブ(死語)な兄妹!! 兄妹愛も然る事ながら、兄の為なら何処まで突っ切る妹ちゃん!! もう誰にも止められない!(兄を除く)
そして最後の最後で真相が分かっても、所詮はあくまでも仮説や空論の域を超えず、もどかしい気持ちのままで終わるのも、この作品だからこその醍醐味ですね。
この兄妹が進む先に待ち構えるのはハッピーエンドか、はたまた大どんでん返しか! 目が離せないィィィィィ!!!

★★★ Excellent!!!

真実は1つ?
「解答」は最後に必ず確定されるもの?
ミステリーと親和性の高い心理学について、ミステリーとはおよそ相容れない普遍的無意識と共時性にまで踏み込んだこの作品は、これまでのミステリーの概念を根底から覆す革新的な作品です!
論理性と神秘性の、神がかりなバランスによる調合・・・そこから生み出されたこの物語は、mysteryという単語の持つ意味をすべて体現した真のミステリーと呼べるものかもしれません。
物語の骨格を彩るキャラクターたちはそれぞれの秘める感情複合によって複雑に絡み合い、謎解きを抜きにしても人間ドラマとして読み応え充分です!
ともすれば悪意に中てられ気が滅入りがちな事件小説において、涙と泪という魅力的な2人のキャラの軽快で微笑ましいやりとりが清涼剤として作用し、素晴らしい読み心地を与えてくれます!

★★★ Excellent!!!

心理学、どんでん返し、ヤンデレの妹という心惹かれる三要素が揃った名作の中の名作。

もちろん内容も素晴らしいです。
ミステリーの面白さといえば、どんでん返し。
本作では、これでもかというほど炸裂します。

ただ、そのどんでん返しの結末が、事実かどうかは分からない。
確固たる証拠はなく、思考実験でしかない。
いったい真実はどこなんだ! と、そんな不安定さを感じれるのがまた良いんです。

そしてやはりキャラクター。
ブラコンのヤンデレの最先端を行く妹の一人称、最初はちょっと引きながら読んでましたが(失礼)最後の方になると、もっと病んで! とむしろクセになるくらいに。

織田おじ……兄さんに心理学的に操作されてしまったのでしょうか。
あるある、よくある。

妹に埋もれがちですが、その他のキャラクターも以外と強烈だったりします。

どんでん返しのミステリーでありながら、キャラクターも魅力的。
とても楽しめる作品となっております。
織田おじ……兄さんのサービス精神に乾杯です。
ちなみに私は、第三幕の一部分のトリック以外は完敗です。

★★★ Excellent!!!

ルイちゃんみたいなどこか勘違いしている元気な妹ほしいなあ……などと、叶わぬ願望はさておき、兄妹のやりとりがとにかく私のツボです。
探偵のお兄ちゃんはといいますと、知性にあふれ、教養もあり、なんだかんだで妹想いのイケメン。それでいて着ている服はし〇〇ら(作者さん認定です)とのことで庶民派でもありますw
そんな二人が繰り広げるミステリですが、どこかしら懐古調でもあり、若いひとからアダルト層まで楽しめるかと思います。
オムニバス形式で、いくつもの事件を推理して解き明かしていくというスタイルは、トリックやら動機などを次から次へと考えていかなければならないわけで、これがもう私にはとてもできないことで羨ましい!
あ、「ホメ殺し」になっちゃいましたね(^_^;)

★★★ Excellent!!!

あれ。まだレビュー書いてなかった。まあ私がレビューするまでもない、カクヨムを代表する作品ではありますが。

この作品はミステリー、いわゆる推理物ですが、トリックと見破るというよりは人の心理に深く切り込むミステリー。人の心の本質を、冷酷なまでにえぐり、さらけ出す。その心理の裏側に、登場人物たちもまんまと騙され、読者もまんまと騙され。それが実に心地いい。
これ、カク方も相当気を使って大変だなーと思うんですけど、ヨム方もなかなかに大変です。一文字たりとも油断ができない。結末がわかった後も何度も読み返す。その分、長く楽しめるお得な作品とも言えます。

……とここまで書いといてなんですが、私の中では語り部・湯島泪(ルイ)ちゃんの可愛さがほとんどを持ってっちゃいます。ブラコンを突き詰めたルイちゃんの、まあ可愛いこと。もうたまらん。もうたまらんー。ミステリー×妹モノ、ほんとに贅沢な一品です。

★★★ Excellent!!!

 血なまぐさい事件をポップな口調の女子高生視点で語られる。だが、読めばすぐにわかる。この女子高生が病んでるのが。
 いや、登場人物の大半が病んでる。
 解決を導く側に正義があるのか? と聞かれれば……読んで頂きたい、としか言えない。そして、結論は読者にお任せしたい。

 内容的には、完璧な推理ではなく心理を鑑賞しそこから導く推理小説。
 逆に言えば、人間性をえぐって覗き込むぶん、下手なトリック小説よりえげつないかもしれない。

 面白かったです。続き、楽しみにしてます。
 

★★★ Excellent!!!

ほんと、先が気になっちゃう作風ですよね~
連載系って、続きが出るまでの時間がとってももどかしくて、泣けてくるほどの拷問なんですよね。
まさか、コミックやレンタルDVD以外で、苦しみの泥沼(待ち時間)を味わうとは思ってもみませんでした。
織田さま先生、おそるべし……

ミステリ系の漫画や小説、海外ドラマ大好きですが、毎回 自己推理しては自爆しています。
引いては寄せる波のような、意外性のある謎かけや推理を思いつくなんて……かっこいい!!

泪ちゃん ♡ 可愛い子ですね~
従順で一途で…… 涙くんとの話の掛け合いで、少しづつピンク色に話の論点がズレてくところとか、イイ味だしてます(笑)
ホームズ×ワトソン  明智×金田一  コロンボ×カミさん  涙×泪  =名コンビ  ですね。

ありがとうございました!
                                        ―千隼―

★★★ Excellent!!!

双子の兄妹の周りで巻き起こる、少しどろっとした事件の数々。
妹・泪の目線で語られる、事件の顛末。
犯人の目星もつき、事件は無事解決、と思いきや……。
兄・涙が語る、もう一つの『可能性』、『思考実験』!

非常に面白いです。
普通のミステリーと違い、泪ちゃんが「見たまま」の事件の真相と、アームチェア・ディテクティブとして語る涙の「聞いたまま」の事件の可能性がうまく共存しており、「あー確かに、そういう見方も出来るな……」と感じ、解決したはずなのに何かモヤモヤして……。

解決しました!めでたしめでたし!では終わらない。
「思考実験」によって導き出される(真)犯人。
でもそれはあくまで「可能性」。
真相は犯人のみが知る。

事実と真相の表裏一体性。
泪ちゃんの軽やかな語りの節々に散りばめられたミスリード。
どんでん返しに続ぐどんでん返し。

ミステリーが好きな方も。
ミステリーが苦手な方も。
普通のミステリーに飽きた方も。
ぜひぜひ、お読みください。

……7月更新予定のが終幕……!
ぜひ、続編を所望いたします!!

あと、最後にこれだけは言わせてください。



泪ちゃん可愛い。あるある。

★★★ Excellent!!!

この小説はドロドロとした人間関係を甘いブラコン女子高生の視点で描かれており(違うこともあるがかなり感情的な人物であることに変わりはない)、そのギャップが魅力の一つであると思う。
また自宅にいる兄とは関わりなく表向きには事件が終わり、兄の心理学による見立てが始まるという構成も読んでいて面白いと思った。

そして何より良いと思ったのはこの小説がミステリでありアンチミステリである一番の要素として、兄の見立てこそ述べられあたかもそれが真実かのように思ってしまった頃に、兄が再度思考実験に過ぎないことを告げることだ。
つまりは一応の解決を見せた事件に別の解を与えた上で真相が謎のまま終わるのである。

無論主人公たる妹の愛らしさも大きな魅力ではあるが、私はこの決して真相を読者に伝えずに終わるスタイルを一番良い要素としてあげたいと思う。

もし未読でこのレビューを見てしまった方には少々ネタバレ気味になってしまって申し訳ないが、1幕だけでも読んでみてその魅力を味わってみて欲しい。

★★★ Excellent!!!

 読み始めて、ニヤリ。
 ふふふ、アームチェア・ディテクティブか。さあ、この椅子の座り心地は、どうかな?

 読み終えて、やはり、ニヤリ。
 やべえ、この安楽椅子、すげえ、いい!

 ミステリという枠に、キャラクター小説、という定義(敢えて、ここではコンプレックスと読んで下さい)が、しっかり収まっている。
 行動する妹、思考する兄。
 静と動。
 しかし、一人称形式であるから、妹の知りうる情報でしか、兄は判断出来ない。
 それこそが、この作品の肝だ。
 解き放たれた思考は、自由。ときに、それは、我々の常識の先を行く。
 そう! 見えないからこそ、見えるものが、ある!
 結末は、カタルシスがなければいけない。だが、カタストロフも、また一興。どちらが、お好み? ならば、貴方は、読まなくてはいけない。

 もう一度言う。

 事実が、真実とは、限らない。

 そして、俺は、妹萌え!!!(あー、ごめん、格好付けたのに、台無しだよ、これー!)

★★★ Excellent!!!

普段ミステリーを殆ど読まない私ですが、本作はとてもすらすら読むことができ、さらに最後まで楽しく読めました。これはなにより、本作がミステリーというジャンルを超えて、小説として、娯楽としての楽しさを内包しているからでしょう。

魅力的なキャラクターが織りなすキャラ同士の掛け合い、状況説明の的確さと、巻き起こる事件の不可解さ。そして一筋縄ではいかないようで、すとんと落ちる解決編……。

どれも読者のことを配慮して書かれてあり、たとえば私のようなミステリー初心者でも、ひっかかりなく読めるように書かれていることがよくわかります。

万が一ミステリーというジャンルで本作を回避している方がいらっしゃれば、それは全くの間違いであると言えるでしょう。

単純に面白い小説を読みたい!
そう思っている方は、ぜひ本作を読んでみて下さい。

『面白い小説』がここにあります!!!

★★★ Excellent!!!

主人公である、足の不自由な少年『涙』と双子の妹で重篤なブラコンの『泪』。

事件に巻き込まれる体質の泪が出会った事件の顛末を、部屋の中で動けない涙が耳にする事で物語は進みます。
涙が何かをする訳でもなく事件の捜査は進み、物語の中で事件は解決します。
しかし、現場に居ないからこそ涙は思考を巡らせます。

自身の考えが偏る傾向にあるのを自覚しつつ、彼が行う『思考実験』。
その解決は正しかったのか?
黒幕の存在やミスリードは?

涙の類推が正しい証拠はひとつもありません。これはあくまで思考実験という名の空想なのです。
しかし、読後感に漂う不安感は。

ただ、ミステリアスであること。
それがミステリーの原点であるとするならば、この作品ほどのミステリーには中々お目にかかれないのではないでしょうか。

★★★ Excellent!!!


面白く読ませていただきました。
漫画やアニメやドラマにすぐにでもできそうな、絵や映像で見たくなる作品です。

でも、登場人物のほとんどがある意味『狂気』をはらんでいましたが……ルイもナミダも『同じくらいの狂気』を持っている感じがしました。
これはわたしの深読みかもしれませんけど、キャッチコピーの言葉も『愛情』という『狂気』を含んでいるように見えて。
特に、第二章の解答編の最後は、もし心理に精通する人間だったなら……『言葉も接触もなにもなく、ただその姿を見せただけで相手を動かすことができることをわかっている』としたら。
日々、人間は無意識に色んなものを見て、色んな言葉を聞いて、色んな人と触れ合って、無意識に心に何かを宿して、『自分』を無意識に形成しています。
その無意識の部分を意識的に、または、作為的に形成させていったとしたら……それはすごく怖いことで、でも、ナミダは笑いました。
「あははっ」って。
ああ、この子危ないなぁって思うんですが、話してみたくなります。ナミダみたいな子は、心の奥になにを「飼っている」んだろうって。

――――と、こんなことを考えるくらい、物語に引き込まれ面白かったです。

(でも……織田さん自身も似たようなところがあるのかなぁ、と思ったりします。失礼かもしれないですが、作品の中にあるような「狂気」を)

★★★ Excellent!!!

読みごたえのある小説でした。
トリックが奇抜で面白いです。

不思議なのは、この小説に登場する探偵と犯人たちは『同じ匂い』がする。
現実世界を舞台にしているのだが、僕らの住む世界とはすこしばかり違うのだ。
単に小説の世界、という意味ではない。

『推理』という純粋思考の世界に生きている。

兄妹たちの世界に出てくる登場人物は基本的には推理の駒。
この小説を読んだときに感じる不思議な感覚の本質はそこじゃないかと愚考している。

あと妹ちゃんがかわいいですよね。

★★★ Excellent!!!

ただの推理ものとは侮れないのが本作の魅力ですね。
可愛い妹とのかけあいがいい感じの配分で、固くなりすぎないよううまく調和されているように思いました。散々言われている事ではあるでしょうが、心理学のエッセンスを加えているのも新しい読者層を呼び込む素敵な要素になっているように思えます。ありそうでなかった、読み応えある一品!

★★★ Excellent!!!

 一人残らず食えない連中な辺りが実に良い!
 毒と耽美に溢れたキャラクター像が推理小説をキャラ萌えだけで読んでしまう私のような人間にもぶっ刺さりました!

 私は推理小説には疎いので推理周りに関しては「毎度真相Aと真相Bへのアプローチの組み立て方がワクワクして楽しいよ!」としか言えないのですが、キャラクター小説としては「間違いなく良いよ! キャラビンビン!」と声を大にして言いたいですね。

 少しダークな推理小説を楽しみたい人は是非どうぞ!

★★★ Excellent!!!

 この小説はユング心理学のキーワードなどを絡めつつ兄妹が事件の謎を解いていく猟奇ミステリー作品です。
 しかしラストは“思考実験”という名のどんでん返しが!
 まだこのレビューが書かれた段階では最終話は投稿されていませんが結末もやはりどんでん返しがあるのか?
 非常に気になります・・・。

★★★ Excellent!!!

双子の兄妹が心理学的観点から殺人事件の謎を解くミステリーです!

妹の泪ちゃんがブラザーコンプレックスというキャラクター。お兄ちゃんの涙くんは、ひょうひょうとした語り口に好感が持てます。(過酷な設定のため、こういう性格になったのかなと深読みしたりしました)

設定(ふたりの過去、家庭事情など)のわりに、ふたりの闇のないキャラクターが好きです。楽しく読みたい派なので、全部が全部リアリティーを追及しなくてもいいのかなと。重くなっちゃうから。
あと、涙くんの口癖も好き♬

さて、第二幕ですが、密室、白雪姫コンプレックス、、、などミステリファンには興味深い内容の構成になっています。
心理学を駆使して、謎を解く。。面白いです!!
欲を言えば、ラストを決めて下さると読者的に気持ちがいいかなってちょっと思いました。

それにしても語彙がとても豊富で、文章に引き込む筆力も強い。常にトップランキングを維持しているのもわかります。理由は必ずあるものです。
読者を引き付ける引力はすでにお持ちなので、このままカクヨムミステリ部を引っ張って頂きたいと思います!

★★ Very Good!!

心理学を使って事件を解決する。
コンセプトがまず面白い。
推理物としては物的トリックの割合を上手く調整して無理なく成り立っていると思う。妹の性格も書き割り的なキャラクターとして見れば面白い。

だが、どうにも頭でっかちという印象が拭えない。安楽椅子ものだからか、と思ったがそうでないかもしれない。
ざっくり上げて以下の二点である。

ひとつめ。作中で使われているのはユングとフロイトだ。この二者は心理学者として非常に有名であるし誰もが知っている。確かにキャッチーで分かりやすくはあるが、現代の心理学と照らし合わせてみると古いのではないか? と感じざるをえない。手元にある心理学の入門書を私も開いてみたが、ユングフロイトにとどまらず大量の学者の名前、また統計結果が活用されている。本屋にある心理学の一般書ですらもっと多様な学者のものを取り揃えている。
加えて、混乱を招くのは、兄涙のスタンスだ。ユング、フロイトを初っ端からクズ呼ばわりした割には事件関係者の心理をユング、フロイトの理論で定義してしまっている。つまり彼のスタンスが見えて来ないのだ。だからユング、フロイトを信頼して良いのかどうか、読み手として混乱してしまう。
また彼に留まらず精神科医の母親ですら古典とも言うべきユング、フロイトに頼り切った人間分析をしているのももったいない。普遍的無意識の部分など、これだけをそのままの理論で使っている医者はいるのだろうか? 多角的な切り口を求めてしまうのは読み手としての贅沢なわがままだろうか。涙を肯定する役割ではなく、むしろ、主人公達の克服すべき存在としてグレートマザーのアーキタイプを求めたくなる。
結果として人の心を読み解き深めるための心理学を用いているにも関わらず、描かれるのは紋切型な人物になってしまっているように見える。
またシャドウなど用語の活用に疑問を覚えた。

ふたつめ。どんでん返… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

6/5 新章と改稿に対して評価を増やしました。今後の活躍をさらに楽しみにしています。
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安楽椅子探偵である兄を溺愛している妹が、兄にアドバイスを貰って殺人事件を追跡するミステリである。
キャラクターは個性的で、かき分けがはっきりできている。昨今のライトノベルによく見られるタイプをおさえており、その分野に慣れている読者には抵抗なく読めるであろう。
トリックには複数の仕掛けが込められ二転三転する展開となっており、伏線の回収も丁寧で、ミステリとしても一定の水準は満たしているように思えた。また本作ではユングなどの心理学を援用した推理を取り入れており、読者の知識欲を刺激する方法として一定の成果が期待できると評価したい。

ただし、作者の心理学にまつわる医療関係者や警察組織について、誤りと不自然さが散見されたので、ネットでの検索はもちろん、本職への取材や本職の書いた文献にあたり、知識を深めて欲しい。タグにエセ心理学とあるが、そうした逃げを打たず、心理学なら心理学としっかり向き合い、確固たる武器としてよりよい作品を目指せる内容である。
特に冒頭で推している心理学を最後まで使い切らず、途中から他のミステリと同様の論理で真相に至っている点は残念である。正確な知識を背景として、読者になるほどと思わせる説得力を持たせて欲しい。

この作品群でもう一つ気になったのが、主人公、泪の描写である。端的に言うと、兄への愛であれだけ暴走しているのに危なげなく結果に到達してしまうので、鼻持ちならないキャラクターに見えた。真相はさておき、恨みがあっても病人にたいして不遜な態度をとるのはいただけないし、友人の不幸に対する反応も表面的過ぎる。保健室登校を本人の問題と考えるのも、フィクションとして良い表現とは言いがたい。こうしたモラルを疑うような記述は、泪への不必要な反感をかう大きなマイナス点である。兄… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

うおお……。
最後の一文にゾクッとしたぁ……。

心理学に基づいた、緻密なミステリー。
織田先生の作品は、本当に緻密に出来ている。
本格好きにも愛される作品だと思う。

個性的な登場人物の中で繰り広げられる、陰惨な事件。
語りは自他共に認める、超ブラコンの妹・泪。
甘えた口調で語られるため、事件のインパクトはかなりの衝撃がある。

そして、最も曲者だと思うのは安楽椅子探偵の兄・涙。
兄妹の掛け合いは微笑ましく、一見すると『あるある』が口癖の純粋な少年に見える。
けれど、一歩引いた目で見ると妹の扱いに長けていて、事件の終末に語られる彼の推論には毎回背筋が凍るような思いをする。

甘さと辛さがミックスされたバランスの取れた作品。
そして、最後の最後まで読み手を掴んで離さない展開。

これは、二度読みからが絶対に面白い!

★★★ Excellent!!!

二幕の解答まで読ませて頂きました。
とにかく双子のキャラクターが、読んでてすごく楽しい!
妹ちゃんがかわいいなあ。特に二幕に入ってからは本当にかわいい。
個人的にはお兄ちゃんに「どうして?」と聞き返したあとの地の文がすごくよかった! このお兄ちゃんは幸せ者だなあ。

そしてお兄ちゃんもカッコいいです。ミステリーの内容がしっかりしてることもあって、話の最後に、別にこんなのたいしたことない、って感じのお兄ちゃんの態度がすごく良いですね。

ミステリーに加えてキャラ小説が好きな方にもおすすめです! 

★★★ Excellent!!!

これだけのクオリティーのミステリーを読ませていただいて嬉しい限りです。問題編と解答編に分かれているのも推理小説好きにはたまりません。一旦間を置いてからの解答編に臨めるのは伏線に気づけば楽しい瞬間です。心理学の説明から伏線の置き方、ブラコン妹のブラコンぶりに兄の影が薄いようでいて「あるある」の口癖がなぜかツボにハマるという具合に全てが程よく織り込まれています。一度読めば癖になる事間違いなしです。

★★★ Excellent!!!

いやーやられました。

豊富な心理学の知識の面から思考する兄。兄の思考のために行動する妹。
そんなかわいいブラコン妹を愛でながら、お話は進みます。
――あれ、事件は収束に向かっちゃったけどなんか拍子抜けかな。兄、あんまり目立たないな。
……と思っていたところに思考実験ですよ!

ミステリとしての完成度もさることながら、登場人物たちも非常に魅力的に描かれていて読みやすかったです。
これはいいものを読ませていただきました。
続きも楽しみにしております。

★★★ Excellent!!!

読ませていただきました。

妹を庇い大怪我をしてその人生を大きくねじ曲げてしまった兄。そしてその兄を心から慕う妹の話です。

ミステリーですのでもちろん推理するのですが、役割的には、思考する兄。行動する妹。といった感じでしょうか。

完璧なまでに純度100%の妹による一人称視点。もはや読者に話しかけているレベル。とても入り込みやすかったです。

またこの作品のレベルをさらに底上げしているのは、「カイン・コンプレックス」や「シャドウ」といった心理学用語。私自身いくつか知っていますが、もちろん知らないものもありました。それを一つ一つ台詞の中で説明し、読者を置いてきぼりにしない配慮はとても素晴らしいと思いました。

一人称は少し苦手なのですが、それを補って余りある魅力がある作品です。

唯一難点を挙げるなら、1話が長い事でしょうか。実際の本であれば気にはならないのですが、どうしてもPC、携帯端末で読むと途中で息をするポイントが欲しくなってしまいます。
他の方のレビューにも書いた事ですが、物語の「起承転結」に合わせて話を区切るのも一つの手かなと思います。
あくまで私ならそうするという話です。

改めて、とても面白かったです。

長文、失礼しました。

★★★ Excellent!!!

不慮の事故というには悔しい事故のせいで外に出かけなくなったお兄ちゃんと、その事故のおかげで重度のブラコンとなった泪ちゃん。泪ちゃんの天性の明るさが、陰惨な事件の結末へと私たちをぐいぐい引っ張ってくれます。
二人のやりとりはコメディだ!
連作となるとのこと――泪ちゃんはお兄ちゃんのために走り続け、お兄ちゃんの思考も回り続けるのでしょう。ユングとかフロイトとかさっぱり分からないけどね、お兄ちゃんのあるあるを聞きたくてウズウズしているよ。

★★★ Excellent!!!

 あれこれと無駄な装飾をせず、それでいてしっかりと読み手にキャラクターをイメージさせる文筆力。専門的な文言を織り交ぜながらリアリティをかもしだし、しかもテンポ良く読ますという至難のテクニック。
 なによりも、ミステリーとしての定石を踏襲しながらもラノベとしての娯楽作品となっている。

 以上がレビューなんですが、これって本当にタダで読んでも構わないのでしょうか……
 ゲームでは絶対課金しないと心に決めておりますが、この物語は続きがお目見えしたら課金いたします。

★★★ Excellent!!!

率直に言います。参りました。
思考実験とは良く練られた言葉で、安楽椅子探偵は脳内で結論を導く能力がある。
現場百回の刑事さんたちには申し訳ないかぎりですが、思考のエキスパートはエンタメとして極上だと思います。

内容に少しだけ触れますと、兄妹の距離感や信頼感がきっちりと描かれていて、とても安心して読めました。最近は後ろから刺される系多いですから(笑)
とても軽妙な台詞回しで、ミステリの中毒者も初心者も安心して読める設計になっていると感じました。

楽しい時間をありがとうございました。

5/5 おいげん