気落ち?

授業が終わり昼休みに入ると、何人かの生徒が急いで購買に向かうのを尻目に自分も弁当を持っていつも通り中庭に向かう



廊下を歩いていると、ふと気になるものが視界に入ったので足を止める....



......なにをしているんだ?


男子生徒が集まって財布を片手に何かしている

眼を凝らすと真ん中にいる生徒が写真を上に翳しながら何か言ってる


目を凝らして見ると手に持っている写真には白・い・髪・をした少女の体操着姿が写っていた...


.....え?白い髪?.......



前に通っていた高校にも似たような連中がいたし、特に気にもしなかったが自分が対象になると気持ち悪いと思う



見てはいけないものを見た気持ちになり再び中庭に向かう



「石井さん!」


中庭でシートを敷きお弁当を食べようとした時、話しかけられ既視感を抱きつつ顔を上げると、この前の彼がいた....そういえば名前知らない...



一緒に食べませんか?と言われて特に断る理由も無いので彼と食べる事にした。


彼.... 柊 光太ひいらぎ こうたとその幼馴染達と一緒に昼食を食べる事になった。


自己紹介のあと、そのまま昼食を食べ始めたのだが....


何故かその幼馴染の内の2人に敵意のこもった視線を向けられているが、それは俺に頻りに話しかけてくる彼が原因だと思う。弁当に手がつけられない....


「.....光太くんなんか嬉しそう、なんであんなぽっと出の女なんかに....」

「(ギリッ)光太は渡さない....!」


射殺す勢いで睨んでる....


「光太、いい加減彼女を解放してやれ、弁当に手が付いてないだろ」


彼の幼馴染の一人がそう言うと、彼は漸く気付いたようで、謝って来たので笑顔で応えた





やっとのことで昼食を食べ終わり、教室に戻り授業が始まって授業を聞く、一度やってあるところで、正直思い出すくらいでしか無いのでズルをした気分になる。



放課後になり帰り道、未留が校門の前で待っていたので一緒に下校する。


未留は相変わらず天真爛漫で見ていて気持ちがいいし、どこか霧衣に似ている。

そんな彼女と話してると少し落ち込んでいた気持ちが晴れてくる。


俺はこんな日常が続けばいいのに、と思った。



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