女物の服?なにそれおいしいの?


「......本当にお兄ちゃんなの?」

「これは驚いたわねぇ〜雰囲気が全く同じだし我が息子....今は娘ね、で間違いないわ」

母さん.....雰囲気ってそんなもので判るの?

たまに母さんは不思議なところがある....

訝しんだ目で見ている妹の名前は石井 霧依いしい きりえ 舞名ノ学園に通う8歳下の妹だ見た目は髪が背中の辺りまで伸びていて何処と無くクールな感じに見える。


次に、その隣にいてのほほんと笑っている我が母改め母さんは 石井 毬江いしい まりえは完全に見た目が20代にしか見えないが少なくとも40代は超えてるであろうが年齢を聞いても「ヒ・ミ・ツ」としか答えてくれない....


そして俺こと、石井 信雄いしい のぶおは、調理師志望で高校を卒業した後、専門学校に通った後、知り合いがやっている居酒屋で料理をしていた、趣味は筋トレや料理・お菓子作り 服作りなど 筋トレ以外なら乙女チックな趣味だ昨日までは男だったが信じられないことに、美少女になったらしい。

昨日まで、坊主にしていたのに髪がいつの間にか腰の辺りまで伸びている、事実は小説より奇なりとはよく言うものの余りに現実離れしていて笑えない....


いろいろ考えていると母さんが「とりあえず、服を買わないとダメよね....」と切り出してきた。

嫌な予感がしたので全力で逃げようとするが.....


・・・・ガシッ!!


突然母さんに腕を掴まれた.....本気で振りほどくわけにもいかないので、大人しく投降した....

「まずは、採寸からねぇ」

といつにの間にか母さんがメジャーを持っていた

どうせ、測らないといけなかったので必死に心を無心にしていた....


採寸が終わったあと、母さんと妹の霧依が話している。

声を拾ってみると.....

「お兄ちゃん絶対スカートとか似合うよね」

「そうねぇ、フリフリのゴスロリ服でもいいかもねぇそれと日傘を合わせれば完全にコスプレねぇ」

いつの間にかゴスロリ服を片手に不吉な会話をしていた.....って言うかそんなのいつ買ったんだよ!!


暫くして話終えたようで、二人とも笑いながら近づいてきた俺は無意識に「ひぃぃ....!!」と声を上げていた。


「ほらほらぁ....そんなに怖がらなくてもいいのよぉ〜」

「そうよお兄ちゃん、ただ、フリルの多いドレスを着せるだけなんだからぁ」

「そんなの着てたまるかぁ!!」

俺の必死の抵抗で、二人は渋々諦めてシンプルなデザインのワンピースで我慢してもらった


よかったぁ〜


二人が服を買いに行ってる間俺は考えた、ワンピースって柔道着よりもスースーするのかな?柔道着は基本下を履かないので同じくらいだと思う

と、そんなくだらないことを考えていると

「ただいまぁー」

母さん達が帰ってきた....

俺は、鬱な気分になりつつも地獄への道を歩いて行った。

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