最高にカッコいい33歳がここに

まず最初に謝罪から。
ボクシングって、身体能力とパワーを駆使して、ただ殴り合うだけのスポーツだと思ってました。
すみませんでした。

というわけで、私と同じように思っていた人は今すぐ読み始めましょう。
きっとびっくりします。

まさかボクシングがこんなにも、頭脳的で知性に満ちたものだとは思っていませんでした。

トレーニングメニュー、食事のバランスから、相手の長所や短所の研究、試合中の咄嗟の判断まで、全てが勝敗の鍵となります。

そして、この作品のすごいところは、それらをリアルに書ききったうえで、極上のスポーツ小説として完成されているところです。

インドネシアに住む33歳のロニーが、仲間たちのサポートを受けて、実力差のある相手に挑戦します。
無謀な挑戦というのは、ジャンルを問わずワクワクするものです。

しかし、いきなり覚醒した!とか仲間の想いが力になる!とか、そういったフィクションにありがちな展開はなく、仲間と共に苦しみながら現実に基づいた成長率で力をつけていきます。
だからこそ読者は、ロニーの試合を一緒になって応援できるのです。

さて、一つだけ予言しましょう。
第四章を読むとき、あなたは観客席にいます。

皆さまもぜひ、この物語に殴られてみては!?

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