全ての熱気を拳に乗せて

まるで映画を観ているかのような、あるいはこの物語の登場人物達と共にリング下で試合を見つめている錯覚に陥るほど、ストーリーに没入できました。

インドネシアの熱気漂う風景と、作者さんお得意の格闘描写、そしてそれぞれの人物にある背景が折り重なって、深く深く物語に熱中することができました。
これまでしてきた事、してこなかった事。良いも悪いも全ての『縁』が収束して、ラストのあの会心のタイトル回収に辿り着いたのだと思います。作品単体としての構成も見事です。

本当に熱い物語で面白かったです。年末年始の寒さを吹き飛ばす、赤道からの熱気を是非とも多くの方に感じて欲しいです。

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