体が灰になったとしても、その愛情は生きている

『御伽術師』という、おとぎ話をモチーフにした能力者が存在する世界が舞台のお話です。
本作の主人公は、花咲かじいさんの末裔である桜庭灰慈。灰を花に変えることのできる能力を使い、火葬後に遺灰から花を咲かせて弔う『花葬り』を行います。この設定がもうワクワクですよね。

お人好し高校生の灰慈が、色々な人と関わり、向き合い、成長していく姿が描かれていて、どの話も最高でした!
登場人物がみんな好きなんですよね。水川さんもツヅラも黒古さんもみんな魅力的でした。私は白洲さん推しです!

花葬りのシーンがとても素敵です。
どんな花が咲くかはその人次第ですが、花の種類にもしっかり意味があって、願いや祈り、感謝や愛といった、故人が伝えたかったことが浮かび上がってきます。花言葉とかもつい調べちゃいますね……。
あと記憶が流れ込んでくるシーンで毎回泣きます。

死を扱っているため、重くて悲しいエピソードももちろん出てきますが、それ以上に、とても前向きになれるお話です。
皆さんも第一部を読んで、私と一緒に第二部を待ち望みましょう!

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