概要
弓道に青春を賭ける女子高校生達の物語。野生の弓道教本を目指します。
阿部美代子が所属する仙台第一女子高校弓道部は、他校のコーチから「三十年前の伝統校も、今や面影なし」と揶揄されるほど、技術的にも精神的にも停滞していた。現在の部員数は、二年生が一人に一年生が五人。団体戦出場ぎりぎりの危機的な状況にあった。そこに、全盛期の部員であった三笠祥子が教師として赴任し、そのまま弓道部の顧問となる。彼女達は、伝統校を復活させることが出来るのか――という話を、実名がばれると今後の弓道界では生きていけないところまで、踏み込んで赤裸々に描きます。いや、実はそんなにたいした秘密はないけどね。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!弓道の奥深さが軽快なテンポで楽しめるなんて……!
正直な話、自分は弓道に全く興味がありませんでした。ですから的に当てるなんて、ひたすら射って練習していれば、すぐに出来るようになるだとか思っていたのですが……。
読了後、そんな浅はかな考えは跡形も無く消え去ってしまいました。足運びから、ほんの少しの指先の所作まで、あらゆる動作が結びついて、初めて的に中るのが弓道という競技なのでした。全然知らなかった……。
しかし、もっともっと感激したのは、そんな蒙昧だった自分がなんの予習もないまま、するりと弓道の概観を理解できてしまったことです。ただ、女子高生達の繰り広げる痛快な青春劇を体験しただけで!
本来、こういった武道を学ぶには並々ならぬ努力と研…続きを読む