紫恋　咲

これで何もかも終わり……。 死ぬ筈だった私は、不思議な二人組に救われた。 一人は霊能力者の可憐ちゃん。もう一人はボクサツ君とかいうクレイジー野郎。 最初は余計な事をするなと思った…

小学生の頃、ある出来事で心を失った俺は、他人と関わらないように生きてきた。 そんな孤独の中、ただ一人、コダマだけは何も言わず、俺に寄り添ってくれた。 だが、このところ、コダマが全…

私には母親がいない。母親の記憶すらない。 節目の時に来る手紙が私にとっての母親の記憶になっていき、、

念願の大学の入った一瀬友希は音楽サークルに入った。 そこには美人で圧倒的存在感の鳴宮桜子がいた。 一瞬で心を奪われたが、話しかける事すらできなかった。 しかし、ある日突然奇跡が起…

クレイマーなのか？ 誰だこいつは？ ええ・・・・・？ まったく。

ファミリーレストランという大陸にある、ボックス席という私の国で起きる日常。

玉響《たまゆら》……ほんのわずかの時間 仕事も何もかも失った俺は、公園の池のほとりにいた。 気力なく、池の水面を見つめていると、美しい白昼夢に迷いこむ。 夢に現れた不思議な美…

今から遥か昔、ここから遥か彼方、ひとつの星から翼を付けた生き物に乗り、空を越えて暗い宇宙へ旅立った二人の男女がいた。二人がその星を脱出しなければならない理由には、民族間の争いと古…

幸せには色がある。素敵な素敵な色合いがある。

23歳会社員の行哉は、残業後の帰り道、車で連れ去られそうになった女子中学生を助けようとして刺される。目が覚めると200年後の文明が荒廃した日本に転生していた。犬の佐助と話せる能力…

小学４年生の春、群馬から府中に転校してきたけれど、クラスにはいまいち馴染めない。 「武蔵府中郷土かるた」の大会はチーム戦なのに、足を引っ張ってばかり。 そんなとき、チームメイトに…

【第2回角川武蔵野文学賞】応募作品 ときは正平七（一三五二）年閏二月。空には絹の糸のように細い月の、銀漢高く澄める夜であった。

「何かお話して」 　我ながら子どもっぽいと思うが、こんな時間があったっていいんじゃないかって思う。 「何かって何？」

旅人が異国で観たものは幻か、或いは真実か。 21才の時に書き、大学の文芸サークルに出したサイケ小説です。

学校のアイドル、白崎ミナにはある秘密がある。それは、彼女は白魔術師だということだ。それに気がついてるのは黒魔術師の黒瀬レイだけ。しかし、ある日そんな彼女が黒瀬の元を訪れると、ある…

1991年夏、中間テストが上手くいかず落ち込んでいた柳瀬美夏子は、学校からの帰り道に、一人で野川沿いを歩く同級生の水無瀬亨の姿を見つけた。亨は毎年この川に蛍を見に来ているという。…

これは、近日公募される赤い狐と緑の狸の物語の応募用に作った物です。賞金もさることながら、副賞についてくるカップ麺１ダース３箱は捨て難い。これだけあれば、ひと月は飢えを凌げます。ど…

自分自身のテーマのひとつに、旅立ち、がいつも付き纏ってきます。住み慣れた場所から離れる時、人はどんな思いで歩き続けるのでしょうか。

もうすぐ高校2年生なる大翔（ひろと）は進路を決められずにいた。ある朝、近くの公園に行ったはずなのに森に迷い込みそこにいた老婆から東京大空襲についての話を聞かされる。

一杯のコーヒーに物語を込めてみました。 短編なので、サクッと読めます。少しでもホッコリされましたら幸いです。

お約束のなかでガサガサゴソゴソ。

「時代屋時計店」は都会の真ん中に埋もれるように存在する不思議なお店です。 あまりにも古く、ほとんどの人は素通りしてしまうほどの古さなのです。 　主人公の川崎くるみは「始まりの国」…

コロナ禍における高校生の恋愛を書いたお話です。

犬とオオカミの間 (entre chien et loup)： 日没のひととき・黄昏 パリのこと、フランスのこと。日常の風景。思ったこと。 そういうのを短い文章にしたものです。…

　貴族令嬢アリスの婚約者は、毒舌家のラウル。 　彼と会うたびに、冷たい言葉を投げつけられるし、自分よりも妹のソフィといるほうが楽しそうな様子を見て、アリスはとうとう心が折れてし…

この瞬間、このピアノの音は、音だけは私のためだけに響く。

幼なじみと同棲を始めてから３年が経った。 仕事は大変だけれど、仲良く楽しい生活が続いていたある日、 幼なじみが「子作りをしよう」と誘ってきて……。 進捗・公開サイト一覧 htt…

小さな広告代理店で働く神谷尊人は、失恋をきっかけに大阪梅田から奈良に引っ越しをする。しかし、その引っ越した家で過ごすうちに、自分とは別の誰かがこの家にいると思い始める。 そこには…

世間が理想とする家族像に疑問を抱く主人公と、血のつながらないおじさん。そして周りの人のお話。

人付き合いの苦手なプログラマーは、別荘を買って一人暮らしを始めた。 そこには不思議な出会いが待っていた。 美しい山里の風景の中で、恋が生まれ、育っていく。