ハヤシダノリカズ

５０歳のシングル会社員、遠山富士美は住宅街の上にある小さな公園で、樹木とビルの間からわずかに見える富士山の頂にカメラを向ける壮年の女性「金剛富士さん」に出会う。「ダイヤモンド富士…

お題「いいわけ」

インフルエンザで二週間も陸上部の練習に参加できなかった倉本恵理は、自主練習を行っていて倒れてしまう。恵理をクラスメイトの佐京光希が助ける。光希は武術にある疲れない走り《ナンバ》を…

電車の中で起こった事件。包丁で刺されたオレは運よく死なずにすんだ。しかし、その瞬間から始まる非日常の数時間。その経験と事件からの教訓をお伝えする。 ★ 本作品は「小説家になろう…

誕生日プレゼントに「そらのぬいぐるみがほしい」と言う息子。そんなの、売っているのだろうか？ KAC2023②お題「ぬいぐるみ」に参加した作品です。

絶対味覚（絶対音感みたいなもの）を持つ男が、分析できない正体不明の味覚を追って行き着いたところは……、というお話です。

庭にあったミモザはいつの間に消えたのだろう？ 彼のことがすきだいすき―― ５分で読めるショートショート　隙間時間にどうぞ １００作品まであと少し

コーヒー、アルコールなどを呑みながら思い出話をするおはなし。 時機はお盆の頃。 会話劇です。 (8500文字)

わからない言葉は辞書で調べるがモットーの「辞書くん」と、スマホに夢中でよからぬ噂のある「スマホちゃん」。ある夜、辞書くんは、スマホちゃんの意外な顔を知ることになる。 主人公の異…

ここは歓楽街の片隅。金魚のオブジェを前にして、“私”と“弘子”さんは出会った。 マイノリティを生きてきた私たちは、少しずつ少しずつ、お互いの過去を語り合う。“私”が話す父の思い出…

女ふたりの宅飲み。 お姉さんが私に語るのは子供のころ、いじわるな男子と一枚の絵をめぐる苦い思い出。

　目が覚めたら病院のベッドの上だった。 　一体何が起こったのか。おれは夜に散歩に出た時のことを思い出した。

理解のある彼くんの実家に猫を見に行く小説です。

ショートストーリーです。 通学・通勤・散歩・病院など、色々な場所で出会う優しさを収めていきます。 一つでも、お気に入りのものがあれば嬉しいです。

運転手がパンダの格好をした奇妙なタクシー。 家路に向かう車内で交わされる会話はいつしかパンダの身の上話に。 疾走していくタクシー。 剣呑さを増していくパンダの自分語り。 その行き…

主人公「ドラキュラ」にもたらされた祝福と呪いとは、吸血鬼であることでも、不死身であることでもなく、生まれながらにして育まれた、歪んだ選民思想的「被愛妄想」なのであった。 彼の前に…

他人が何を考えているのかなんて、俺には分からない。他人が俺の事をどの程度の距離において認識しているのか分からない。 それは誰も教えてくれない。 人同士の心には距離がある。距離が近…

気がつくと、見知らぬ遊園地のような場所へ迷い込んでいた。 そこで係員の者から話を聞くと、どうやら自分は死んでしまったのだと気づく。 新しく生まれ変わるには『転生手続き』をしなけれ…

とにかく面倒くさがりな友人と、俺の話。

男の目の前に落ちてきた、汚れたサンダル。 ベランダからのぞく、黒い影。 そのサンダルに込められた思いとは。 ※この物語はフィクションです。実際の団体・対応等と異なる場合がありま…

お題「ぐちゃぐちゃ」

KAC2023参加作 お題3つ目『ぐちゃぐちゃ』 なんでもない2人の、なんでもない日常を切り取りました。 今回は楽しい食事を終えた後の一幕です。

常に注意力散漫で、誰かと話していても関係ないことをぐるぐると考えてしまう癖のある私は、そのせいで友達がなかなか出来ない。 ある日の放課後、いつものように教室で一人思考に耽っている…

花に託した言葉が繋ぐ、二人の少女のお話です。 「Prologue」でも投稿した、短い掌編です。 https://prologue-nola.com/novels/YYW0af9…

　友人の官能小説家が「プロットが浮かばない」と悩んでいる。 　悩む前にそのつつきまくってるドリア食べなよ。ぐちゃぐちゃじゃん。

人は死んだら、熊になる。ぬいぐるみが置かれる。テディベアが鎮座する。死んだサエちゃんの机には、花ではなく、かわいらしいテディベアが手向けられていた。

「苗字の読みも漢字も難しくて覚えられない？　とんだ苦情だな……わかった、泣きそうになるなって。まあそれなら瑞樹でいいよ。そう呼ぶ人も多いから」 大学の講義室でこんな会話を交わし…

KAC20232　お題「ぬいぐるみ」 書く時聴いていた曲：EVISBEATS & Nagipan『四智梵語 (Shichibongo)』 純文学です。マンションが舞台です。小学生…

　AIを利用した創作活動が主流になり、アナログや紙媒体の創作物の稀少価値が高まった時代。 　男子大学生――湯原温志（ゆはら あつし）は、一次創作小説原稿を仕上げるため、旅館に一人…

骨董屋に並べられたテディベア。それは呪いのぬいぐるみとのことだったが……

丑三つ時。 公園のベンチに、ホームレスの男と十歳くらいの少年が一緒に座っていた。 ※シナリオバージョンは全て舞台化・声劇化されています。 (高校演劇地区大会でのご使用歴あり) 大…

　終電がなくなり町はより一層静かになった。 　腕を抱くようにしてベランダに姿を現した男の手には、湯気立ったマグが握られている。アパートのベランダから見下ろす駅前の住宅街に、明かり…

のどが渇いて、近場の公園で娘と一緒に少し休憩。そこで、ふと「危機感が薄い」と注意を受ける。

　双子の姉を喪った友人の舞と、一緒に墓参りに来た明菜たち。 　憔悴しきった一年前と違ってすっかり元気を取り戻した舞に安堵を覚える一方で、素直に喜べない自分がいた。 　夏空の下で自…

しゃべるぬいぐるみは人を怖がらせる。ただしゃべれるだけなのに。

え、妻についてもっと詳しく知りたい？　ははは、あなたも物好きな人ですね。……いいですよ。まあ、少々、長くなってしまうかもしれませんが。

しばらく遠出する彼氏は、彼女がさみしくないように部屋にぬいぐるみを持ってきました。 ダイオウグソクムシの。

KAC2023参加作 お題ふたつめ『ぬいぐるみ』 なんでもない2人の、なんでもない日常を切り取りました。 今回は水族館デートでの一幕です。

時計の歯車を飲み込んだことが頭から離れない少女は幼馴染になんとなく話しかけた事で運命が少しずつ回り始める……。 運命と文脈、そして生きることを巡る高校生たちの青春物語。

煙草を吸いたい、馬券を買いたい。 それが死を前にした男の願いだった。 賭け事と無縁の人生を送ってきた男はなぜ競馬場を目指すのか。 　　　　　　　　　　 第5回「1000文字以内で…

新人編集者である久地来貴美子は先輩の兼井と共に、漫画家の瀬波甚一郎のアトリエを訪れる。一方的に連載中止を宣言した瀬波に真意を問い質すために。

雨上がりの森林公園を歩く君と僕。 カタツムリの這った跡を見つけた君は、カタツムリを羨んだ。 ※自主企画『【第2回】三つのキーワードで小説を書いてみませんか【「金貨」、「カタツム…

お題「ぬいぐるみ」

　大学の講義にちょっと遅刻してしまったおれ。 　問われて、遅刻の理由を話した。 　電車の座席にぬいぐるみが置いてあったんだ――。

空爆本屋は、ぼくたちの街に本を落としていく。禁じられた本を。禁じられた言葉を。