冷田かるぼ

　舞台は北宋の都・開封。超難関の官吏選抜試験である科挙に何年も落ち続け、希望を失いかけている男がいた。不安に苛まれて家を飛び出し、たどり着いた先の繁華街で、男は貧しい少年と出会う…

　こんにちは。文芸部誌のコードからここまで飛んでくれた方もいるのかと思います。見ていただき本当にありがとうございます。 　所属している文芸部の年四回発行の部誌に一話ずつ載せていた…

2023年に上げた『カミオヒーロー』の続編になりますが、今作品だけでも楽しんでいただけるようになっています！ 『カミオヒーロー』 https://kakuyomu.jp/wo…

ひょんなことからツルむようになった、ガリ勉の少年と学校１の不良。 ２人の友情はどんな軌跡を描くのか。

私にはヒーローがいる。 多分、私だけじゃなくて誰しもにヒーローがいて、そして誰しもが誰かのヒーローなのかもしれない。 これはみんなのヒーローと、その仲間たちのお話。 カクヨム…

──✕✕が、死んだよ。 幼馴染からの留守録でそれを聞いて、おれは仮想空間へと飛び込んだ。 ──T-Rex、あなたがやったんだろう……？ 自分を受け入れてくれたあの人のことを、…

明治後期。 それは日本という国が目覚ましい進化を遂げていった時代──。 国家が大波のようにうねり、先の見えぬ何処かへと進んでいく激動の表面下にも、ただ懸命に生きて一途に互いを想…

　誰かのために書いた気がします。明確な相手が、モデルがいるのかいないのか。自分でもわかりません。

多分半分ぐらいは本当にあったお話。 誰に話すあてもない思い出を、一片の花びらのように机にのせて。

美容師見習いの青年と付き合っている絵里は、ある夜、駅で幼馴染と再会する。 彼の一言をきっかけに、愛することや愛されることについて考えることになり……。 ──１２時を過ぎたら魔…

「僕の遺影を描いてください」 意を決して頼んだ相手は、全色盲の画家・榊だった。 灰色の濃淡のみで構成される世界に生き、着ている服も黒いものばかり。そんな榊の描く絵は、しかし息…

奈々恵には、佳奈恵という姉がいる。 佳奈恵は、若いながら売れっ子の画家で、しかし、その生活は荒廃的だ。普段は暗い部屋で鬱々と暮らしているが、急に神経を研ぎ澄ませると、アトリエに籠…

なにもかも思い出せない。 行き場のない感情がぐるぐると渦巻いていた。 けれど、そんかある夏の果てに、1人の少女が現れたんだ。その少女は白いワンピースを穿いて、太陽に照らされ輝く白…

うだつの上がらない無名の書き手、霧野塞は、ある日突然声を聞く。 それは、ある神様の声だった。 カクヨムコン10短編／もかあわU-22部門

四年前、仏師である志堂の妾となった祝織は、自身の境遇に疑問を持ちながら日々を過ごしていた。 なぜ自分が選ばれたのか、答えてくれる者は誰もいない。 ──祝織が自分で選んだのなら、…

夏の始まる少し前。先輩のSNSにうさぎの死骸の画像が投稿された。 添えられた文は、彼女の通う学校の住所。 先輩はそこで何をするつもりなのか。投稿に込められた意図とは──。 訳あ…

梶山優希は、十三歳の中学一年。ピアニストとしての成功を母親から期待され、日々の厳しい練習の中で心身を消耗させていく。 無意識のうちに助けを求めた彼の元に現れたのは——。

少年は、待ち続ける。

大学生の頃、「久しぶり」と見知らぬ人に話しかけてみるという遊びにハマっていた。人を愛する故に欠けていく、僕らの背中に名前を付ける物語。

　海沿いの街、梶栗郷にひっそりと佇むファッションホテル『ピシナム』は、２０１９年２月にその歴史に終止符を打った。 　ホテルマンとして働いていた青年の磯辺は、ライターの秋山千鶴か…

　ある男女が好き同士になり、同じ中学校に進学しようと勉強に励み……少女は受かって少年は落ちた。 「高校こそ合格し、彼女にできる男だと証明する！」 　塚本翔太（つかもとしょうた…

もかあわU-22部門

母と二人暮らしの少年・ネオが、思春期の入り口に戸惑いうろたえた時、思い出したのは近所の廃病院のことだった。 廃病院への不法侵入に成功したネオは、興奮したままに入口に残っていたピン…

月の綺麗な夜。 僕はラブソングを歌う君と出会った。その歌は温度のない世界で唯一の温かさを纏っていた。

普通の生活、普通の社会人であった主人公ユミは、ふとした頃から子供の頃遊んだ魔法少女グッズを引っ張り出してくる。周りが大人になってゆく中、大人になれなかった彼女は、もう一度魔法少女…

西洋画に魅入られた彼らの罪。一瞬で日常を壊してしまうほど美しいその絵にはどんな毒があるのだろう…… 生き物を入れないアクアリウムを作る少年、形だけの夫婦関係を演じていた男、殺され…

話すことが苦手な二人のお話。

毎日同じ日常が繰り返されることに嫌気が刺した私は、秘密兵器を購入した。 ドッペルロボットである彼女に学校生活と家事を任せて、自由気ままに生きることにした。 彼女はどこから見ても私…

クラスのモテ男一樹に片想い中の主人公紬は、AI彼氏に没頭中！ある日、三人のAI彼氏と仲良くやっていた紬のもとに、AI彼氏を現実に召喚できるプログラムが送られてくる。紬とAI彼氏は…

父さんが足つぼマットを購入したのは、今から半年前のことだった。 我が家にやって来た足つぼマットをめぐって今日、ある事件が起こる。 さあ、名探偵は真犯人にたどり着けるのか。ぜひ…

弓道が好きだ。 高校生に入学して弓道を初めた周防桜理。 弓道を初めたことで彼の人生は階段を一段上るように劇的に変わった。初めて熱中できるものができてそのために学校に行く。 だけ…

薄れていく記憶、そのベクトル化

ある寒い日、小学五年生の吉田渡が朝ごはんを食べようとすると、よそわれた炊き立てのご飯の上に老人が座っていた。毎日のようにご飯に座って現れる老人と、渡の距離は徐々に縮まっていく。

鈴木さんが世界を滅ぼした。 Q.なんで？ A.宿題が終わらなかったから。 ◇ 登場人物 ・早瀬くん 主人公。 ・鈴木さん クラスメイト。世界を滅ぼした。 ・世界 早瀬と鈴木…

「今年の夏は『　』に捧げる」と毎年言い張っているちょっと不思議な友達。そんな彼との暑い夏のお話。

カクヨム甲子園2024読売新聞社賞 ―絶望から突如変わった強烈な怒りは、内なる生物を呼び覚ます― 「僕」は中学3年生。受験が終わり、合格発表の通知を開くが、不合格を下された…

先輩、大好きです。 ◇カクヨム甲子園2024 SS部門奨励賞

何百年経っても〈私〉は変わらない。そう在れたらいいのだけれど。 変わり果てても、あなたは私の事を愛してくれる？　 可愛い系の童話を書いたつもりです。書けたとは言ってない。童話の…

三穂 由貴子（みほ ゆきこ） 高校2年生。山あいの小さな町・結田生まれの結田育ち。地元が嫌いで、大学に進学してこの町を出る日を待ち望んでいる。古くてダサい名前も気に入っていない。…

もかあわU-22部門 もかあわイラスト希望 もかあわコミカライズ賞

意識が覚醒した私は、暗闇の中燃えるような熱と頭が割れるような音の中、自分の状況をだんだんと理解していく。そこに近づいてくる音に、捕食者への恐怖を感じた。

ずっと同じ音が繰り返される毎日に飽き飽きしていた私は、秘密裏に飼育されているという「ニンゲン」の様子を伺うため、施設の地下にトンネルを掘ることにした。 〜 以下、参加させてい…

もかあわ U-22部門

どこでもよかった。 ただ、電車の中からキラキラした海が見えたから、海に来た。 それだけだったのに———— もかあわU-22部門

時に、西暦2024年。今年も開催される「カクヨム甲子園」 熱意あふれる高校生の作品から、元気とやる気をいただけたら幸いです。 「カクヨム甲子園2024」の作品を読んで：ロングス…

早朝、教室内で化粧品が発見された。 化粧品の持ち込みは校則違反である。 疑いをかけられているのは、品行方正を地で行く学級委員長の佐伯。 どうして彼女なのか。何かの間違いではないか…