エコエコ河江(かわえ)

　アパレル会社社長の奥野夢人を殺害したとして逮捕・起訴されたのは彼の友人である草鹿京一だった。奥野は別宅として使われている家の中で殺害され、バラバラに解体されたと見られているが、…

ふと気づいた瞬間に聴こえる、微かな演奏。誰も気にすることのない、校内を流れる旋律。入学の日に耳にして以来、その音を忘れられずにいた瀬川リツキは、毎日空き教室のピアノを気にかけてい…

数年ぶりに会った僕の従妹の東雲遥香は、何かを拗らせているようだった。 やたらと堅苦しい喋り方、変に小難しく考えようとする癖、専門用語を使いたがる……。 そして、ミステリに目を輝か…

夢の中でノイズに包まれた黒い影を見た高校生、御宇佐美佑（おうさみたすく）は、影を死んだ姉、「御宇佐美しのぎ」ではないかと考えた。 ただの不思議な夢だと思っていた佑だが、影が現実に…

※完結しました。応援ありがとうございます。またいつかハガシシリーズを書くかもしれないのでそのときはよろしくお願いします。 「姉さんはホラー小説を捨ててから綺麗になった」 「趣味…

死に惹かれる大学生・宵路（しょうじ）は望まぬ集団自殺から生き残った。同じ境遇のりんから、命を落とした親友のため、真相を突き止めようと誘われる。 何のいわくも因縁もない心霊スポット…

こんな、意味も意義も皆無の文章

19の独立したエピソードはどれも微かに関連性を持っている。 これらはなぜ「アノマリー・レポート」の名のもとに語られるのか？

とある新人文学賞の受賞者が〝炎上〟した。 時を同じくして、高校生・江口蓮の実家である江口整体院の看板から「さんずい」が塗り潰されて「エロ整体院」にされてしまっていた。 ネットに吹…

底辺探偵の瀬田。 元テレビディレクターの高槻は彼に目をつけて動画配信サイト「WeTube」で再起を図る！ 普通に事件の捜査をするのはつまらないということで、 瀬田には縛りプレイ…

　森の中の小さな家でお姉さんと一緒に暮らしていたアリスは、灰色の猫ダイナに連れられ海の見える街へ出て、喫茶店で働くハンナという友達に出会います。 ＊　＊　＊　＊　＊　＊ 　ピアノ…

なぜ男は危険を顧みずに本と共に世界を巡っているのか？ 彼は静かに独白する。

「第四回こむら川小説大賞【企画概要必読】」参加作品 https://kakuyomu.jp/user_events/16816700426089065660 魔術音痴の逆舟…

その家には地下牢と拷問室があり、一人の青年が「練習台」としてつながれていた。 家に連綿と受け継がれたその「兄さん」と「俺」の関係とは。

【人体被食描写注意】身長2mの口裂け舌裂け男が、人間をバリバリ食べるお話です。 草森ゆきさん主催『死別ブロマンスを書いて欲しいリターンズ』に寄せて執筆しました。 ほぼ出落ちの性癖…

※完結しました。一ヶ月間お付き合いありがとうございました。ひとまず完結ですが、今後も気が向いたときに番外編をそのうち公開していくかと思います。 俺の仕事はみっつある。 一ヶ月…

1972年、ベトナム戦争。娼婦の母親に去勢された日向有栖は、両性具有の河川匪賊である白ウサギ、春野華子に恋をする。 --- 出典・引用： 讃美歌461番『主われを愛す』 唱歌『…

　カルト教団に捕らわれた青年・道眞は、刑事の百舌鳥とともに脱出するが、動く屍と化してしまう。 　同時に、謎の怨霊〝キヨイ〟によって、瀕死の百舌鳥は道眞に生かされる運命共同体となっ…

【ウェット・ワーク】Wetwork 主に、政府の工作員によって行われる暗殺行為。汚れ仕事。 【ウェット・ウェア】Wetware 人間の脳や精神。コンピュータを操作する人。ハード…

「あの世が見える棺に入って、見えたものを教えてください」 　その仕事を境に、探偵・丹村乗は奇怪な出来事に襲われる。依頼人の失踪、記憶の食い違い、連続する悪夢、自らを蝕む狂気。 　…

中東某国の内戦のなかで、武装した少女兵が海を見に西へとあるいていくお話 --- この物語はフィクションです。実在・現実の人物（重信房子、ドゥア・ハリル・アスワド、ウサマ・ビン＝…

※今作は『ガラスの魔女は復活できない。』シリーズ第４（最終）編です。 第１～３編のネタバレを含みます。 ◇◇◇ 復活は果たされた。もっとも望まれない方法で。 ひとりの理想…

かつて、宇宙にはとても大きな海月がいて、大地に接して海と月を作ったという。 (5000字程度　SF短編)

彼はその日、出張でその街に訪れた。 しかし、あることに気付き足を止めた。

智樹と裕里は、高校時代からの親友だった。だが、ある時から歪みが生まれ始めた。

自分のことが、イヤでイヤで仕方ない。 そんな時は、傷つき屋さんの出番。

問う。

10年前、突如人類を「琥珀病」が襲った。患者は、自らの分泌する粘液に一晩で覆われると、破壊不能な個体の中に閉じ込められる。 いつ目覚めるかわからない患者を待つ遺族たちは、患者のク…

それは後進か、更新か。

かつては自らの〈生〉の総てを支配していたはずの、今は喪われた摂理を覓めて……。 ------ 「思い出のなかの姿というものは、一たび言葉によって定着されるや、消えてなくなるもの…

（ひねくれしょうじょのひにくは、そらをはく） 第31回電撃小説大賞、応募作品 ---------------------- 「さぁて行こうか。いまから宇宙へ」 　舞台は、…

枝挫挫（しだれざ）ゆい。 いつも俯いて、ぼそぼそとつぶやくように言葉を話して、いざ話しかけられると取り乱す、亡霊みたいな存在。 ――その筈だった。 ある日を境に、彼女は人が変…

第１３回空色杯500文字未満の部 498字で参加のお話です。 500文字以下にするのってすっごく難しいねって今回すごく思いました。 3時間くらいで作れたのは久々にえらい。

【集英社ノベル大賞2022　最終選考(候補作外)作品】 「さぁ、無味無臭のクソみてぇな日常をブッ壊しましょう」 　受験生の久美浜 千晃は、志望校への合格とまだ見ぬ恋愛の成就…

高校二年生である主人公射手彗斗が風呂に入っていると突然、謎の声が聞こえた。その声の主は、なんとこの場所にはいるはずのない幼馴染の琴浦実姫だった。最初は空耳を疑ったが、なんと会話も…

【急逝した父は、王付きの諜報機関機関の長『スパイマスター』だった！】 これは運命の激流に飲まれた男装の乙女、メイ•ウォルシンガムの活躍と恋を描いた物語。 亡き父の劇団を率いるメ…

落選につき再公開。2024/6/25 応募時の原稿になっていますが、章立てはカクヨム版に合わせたので、一話につきチャプターが二つ入っていることがあります。 あらすじ（応募時…

彼は大きな野心を抱く若いギャング。ある日、彼は組織のボスから大きな仕事を任される。裏切り者の抹殺。彼は銃を片手にターゲットのもとに向かうが……。 第一回大暴力小説大会参加作品。

【完結まで、毎日１７時更新】 　先輩らが卒業した後に、演劇部で一人残された部長、新藤リョウイチ。彼は現生徒会長である上代カンナによって廃部勧告を受けていた。廃部にしない為の条件…

※「世界を変える運命の恋」中編コンテスト　中間選考突破 ―――――――――――――――――――― 「もう一つの名前」。それは、与えられた世界、与えられた未来、与えられた運命に立ち…

※今作は『ガラスの魔女は復活できない。』シリーズ第３編です。 第１～２編のネタバレを含みます。 ◇◇◇ ガラスの魔女の復活など、夢のまた夢なのかもしれない。少年は誰よりも…

　 「外は、危険なんですよ。害虫がいっぱいいるから」 訳のわからないまま、天才医学者の妹に監禁された透は、常軌を逸する感覚遮断と長期におよぶ拘束によって、廃人のようになってい…

鬱病の友人が自殺しようとした時にあった出来事を小説にしたもの。

他人との相性を数値化し、男女交際を推奨する都市計画。その一環として、市公認のマッチングシステムが全校生徒の携帯に導入された。 それが、異常事態を引き起こすとも知らずに――。 …

副都第四鉱の底に穴が開いていた。 第10回空色杯応募作 お題「私はいま、事件の現場に来ています」 私はレギュレーションを護る！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！！…

　幼稚園児の頃、遠足に備えて皆で「てるてる坊主」を作った。明日の空を晴らすため、一晩中吊るされた挙句、用が済めば捨てられてしまう。幼心ながら可哀想だと同情したのを思い出す。 「…

男は語る。とうとうと語る。血に酔い、血に溺れた者共の破滅について。捧げられた血の犠牲について。 因習村座敷牢人外青年祭参加作品。

僕は、お姉さんが大好きだけど、レギュレーション違反のお前のことは嫌いだ。 スライディングセーフかと思ったらドアウトでした。 「第９回空色杯」には何のかかわりもないです。 「綺麗な…