タイトルやあらすじからもわかるように、この作品は
北阿古霜帝國民族誌
《エッタ・イグニブラ・ユト・ザデュイラル・ゼネプブイサリィ》
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894487385
いわゆる『ザデュイラル』の外伝的な短編集である。
人を食わねば生きられない食人鬼の国に『興味本位』で滞在することにしたイオ。彼の見た価値観や文化は、本編でも、ここでもいくつも語られている。
そういう意味では、まさにザデュイラルの体験版として最適であるといえるだろう。
しかし本編のもう一つの肝である『親しき人を食べる』という
感情の物語についてはここではほとんどど語られない。
『彼』が『彼』を食べることについてどんな感情を持っているのか、
それはぜひ、本編で味わってもらいたい。