武江成緒

劣等感、自己嫌悪、思春期の重い苦しみ。
夢かうつつか、祖父から言付けられた不思議な箱が中身をあらわにするとき、それらが一気に咲き誇る。
この黄金の花の画、必見です！

アイデアの組み合わせ方がおしゃれで、その有り様が目に浮かぶようでした。
どうぞあなたも体験してみてください！

いきなり「はなせ！」と言われたら、あなたは一体どんな行動をとりますか？
それをご自分で考えながら、本作を読んでみてください……。

あまりに端的に描き出された、長きにわたりのこる重い傷。
ささくれが癒えるときはくるのか……願わずにはいられなくなります。

『箱』というお題からこの題材をえらんだ作者様の知識と、それをここまで鮮やかに描く手腕。 その物語のなかで見事に技の冴えをひらめかせる『箱師』の腕前。 一読すればこの二つが味わえる。…続きを読む

この臨場感は、描写はすばらしい！
ぜひともこの甘い「ささくれ」を、みなさんも体験してください！

意味が分かれば、いや、これは仕方ないよね……と思いながらも、しぶとく“あれ”を使い続けて来たアキコさんの努力と執念に敬服してしまうでしょう。 “あれ”らに黙祷を。アキコさんとバッフ…続きを読む

同居人になるのも遠慮したいですよね……。

主人公にとっては、幸せいっぱい自慢の家なのは間違いないのですよね。

掌編のむこうから、その悲痛な光景、さらに登場人物たちの人生が垣間見えて、1300字に圧倒されます……。
呑みこまれないよう、くれぐれもご注意を。

ついついお父さんを応援したくなってしまいます。
お父さんは、その箱に打ち勝てるのか！？

箱が届く日まで。
そして箱が届く日、彼らの幸福はきっと、永遠になるのでしょう……。

ラストまで読めば、あなたもそう叫ぶことでしょう……

あの番組を聴かれていた方、白洲コウセイにご興味のある方。
ぜひとも本作にお目を通して、あの雰囲気に触れてみてください！！

その中身が、どんなに謎なものであろうと、おぞましいものであろうと。
それを箱にこめた人の思い出のために、ただしずかに受け止めよう。

彼の強さとやさしさ、ぜひとも見てあげてください！