太刀川るい

まだ僕が夏が嫌いじゃなかった頃のお話だよ

田舎の祖父母宅に預けられた夏、昔子どもが死んだ入ってはいけない裏山で、虫がたくさん獲れる場所を教えてくれたお姉さんの話。 競作：虫取りするガキをニコニコ眺めるお姉さんの謎に参加…

夏の盛り。 持て余した少年を、お姉さんが正面から全部受け止めるお話。

ボクら施設の子どもらの誰よりも虫に詳しいそのお姉さんは、ボクらにとってのヒーローだった。どんなに誘ってもいっしょに草藪には入ってくれないということを除いて 自主企画『競作:虫取…

理論上怖いものと怖いものを足すとさらに怖くなるので 八尺様にくねくねを装備させました。

三年前、ボクがお姉さんと出会って恋をした夏。 お人形さんのようなお姉さんは嫉妬してしまうほどきれいで、そのくせ喋ると可愛らしくなっていく。 二年前、ボクはお姉さんの一番になれな…

冬の山で虫取りをしている少年を、お姉さんが見守る話。 ハーメルンでマルチ投稿をしています。

田舎。 晴れの日。 虫取り少年。それを眺めるお姉さん。 実際にはきっとなかなか無いけれど、 どうしても惹かれる憧れのシチュエーション。 思い浮かべるなら、誰だってできるけど、…

神社で一人虫取りをしている少年、翔吾。 その翔吾が虫取りをしている様子をニコニコと眺める謎の女がいた。 女は翔吾の保護者ではないし、それどころか面識すらない。 何故、女は虫取りを…

『競作：虫取りするガキをニコニコしながら眺めるお姉さんの謎』という自主企画のために書きおろした短編小説です。 　夜までに蝶を10匹捕まえれば、生贄にされるお姉さんを助けることが…

イマジナリー猫と僕のお話です。

　殺戮刑事は殺人鬼を法廷を通さずに処刑することで残された遺族と自分の恨みを晴らしつつ自身の殺人欲求も満たす一石二鳥のお得刑事である。 　そんな彼らが違法カジノへの強制捜査に踏み出…

何かが起こったらしい痕跡だけを書いていきます。

お題「筋肉」 悪霊とボディビル大会について。

ようこそ、トロピカル因習アイランドへ！ 警察官である「オレ」は、相棒のハナコと共に、故郷である防人島にやってきた。 里帰りではない。 オレの目的は、この島で起きた殺人事件を…

「トロピカル因習アイランドを作ろうぜ」 　突如ジジイが言い出した。ここは南海の寂れた孤島、因果島。 　そして言いだしたのは私の祖父にして大地主。私は都会に負けてUターンしてきた無…

記憶喪失である『私』は、いつでも明るく穏やかな限界集落『トロピ・カルデ・インシュー』島へ漂着してしまう。 記憶のない『私』にインシュー島の皆は優しく、ラップバトルやノれる曲など生…

「海というものがどこかにあるらしいわ」と水槽の人魚が言った。 　人魚は生まれた時から、リビングルームの水槽の中に住んでいて、本来の人魚の大きさの半分どころか、十分の一……いやもっ…

　ヤツは銀河最悪の犯罪者。私は銀河連邦の捜査官。ついに追い詰めたが、ヤツはブラックホールを使い、果てしない未来へ……逃がすものか。 　わずか４０００文字で空前の大スケール。

ステイホームが続いた昨年のある日、夫が突然言い出した。 「熱帯魚を飼いたいんだけど」 かくして、我が家にアクアリウムが設置された。 私は横から見てるだけですが。

音速で走るメロス！ 迎え撃つは暴君ディオニス！ 暴君の暴は暴虐ではない！暴力の暴だ！ 頂点のスピードと頂点のパワーが激突する時、果たして何が生まれるのか！？ 太宰治原作のハイスピ…

後輩の熊五郎が七草粥を食わせてくれって言うもんだから、まぁ七草粥を作ってやってるんですが、あれこれ言い出して、もう七草粥じゃないものを作る羽目になってます。

殺死杉刑事は殺人鬼を法廷を通さずに処刑することで残された遺族と自分の恨みを晴らしつつ自身の殺人欲求も満たす一石二鳥のお得刑事である。 本作はそんな殺戮刑事、殺死杉謙信の一日に密…

メスガキがちりめんじゃこを食べます。

あわてんぼうのサンタクロースとのコントです。

「足には手の数倍の力がある、わかるな？」 「わかる」 「足は手の数倍の力があるから手に武器を装備した状態だと武器を装備した手の数倍の威力の蹴りが出せる……これもわかるな？」 「わ…

お湯を注いだら、すぐに食べたい。 そのような思いを抱いた青面高校自称第二科学部部長はタイムマシーンを発明した。

幽霊は死んだからと言って完全に消えてしまうわけではありません。 人間が死んで死体を残すように、幽霊も死体を残すのです。

無人島に訪れた５人の若者。島主の息子、その婚約者、親しい友人たちは２泊３日のキャンプを楽しんでいた。島主の道楽で様々な動物が放し飼いにされた島で、自然を楽しむ５人だったが一夜明け…

殺戮オランウータンは何でも殺す。 そう、殺戮オランウータン大賞の締切日だろとね。 締切を伸ばさせておいて小一時間遅刻する倫理観のなさも、きっと殺戮オランウータンに常識ってやつを殺…

代々、殺戮オランウータンを育てる一族に生まれた“私”は、水を飲むような当たり前さで殺戮オランウータンの育成をはじめる。優れたオランウータンを作ることを目指す私がぶつかった壁。壁を…

怪異譚や都市伝説の関わる風変わりな事件ばかりを解決する探偵、「藤間 澪」。 そして彼女を「怪異殺し」と信じ、弟子を自称する助手の「名張 桃瀬」。 此度の怪異は”殺戮オランウー…

ホラーなんだかミステリなんだかよくわからないやつです。 念のため残酷描写有りにチェックを入れていますが、そうでもないです。 「これ、舞台どこだよ」と思われるかもしれませんが、「…

『私』が語る、オランウータンの殺戮と老人の死についてのあれこれ。

少佐は、『殺戮猩々（オランウータン）』の噂を聞き、軍事利用できるとの下心のもと博物館の館長侯を訪ね意見を求める。『殺戮猩々』はただのオランウータンなのか？　そうでないならば何者な…

文学と殺戮オランウータンとミステリーとホラーとSFをまぜまぜしたかった結果。

モルグ街の殺人から百八十年。 オランウータンは世界を巡り、凶悪犯罪を繰り返していた。 だが、その日々にも終わりがくる。幕を引くのは、正義か、銃撃か。 決着はヨハネスブルク・ポンテ…

何気ない依頼から豪華客船に乗り込むことになった探偵とその助手は、世にもおぞましい生き物と出会う…… 出だしにとくに力入れました。

時は大正。 新しきものと旧きもの、内なるものと外なるもの、夢見るものと夢破れるもの。 あるゆるものが交差する激動の時代。 そんな時代に、一つの計画が動いていた。 猩猩兵士計画。 …

殺戮オランウータンの話題を見ていたら、この作品の元になる以前書いた作品のことを思い出し、それを少し手直しして発表することにしました。

執事のセバスチャンは仕えているキャサリン嬢の部屋で、見知らぬ男が惨殺されているのを発見してしまう。この殺人はどう考えても飼っているペットのオランウータンの仕業と踏むが……。 …

地球温暖化によって熱帯雨林と化したアメリカ。そこは脱走した殺人類人猿ひしめく魔界だった。連邦捜査官のクリスは、サーカスを脱走した殺戮オランウータンを追って、最悪の殺人ゴリラ、ハン…

吉貝狂四郎は生きていた。明暦の大火を引き起こし江戸を葬り去ろうとした前将軍と共に次元の渦へ消えたかに思われた発狂頭巾は、時代を隔てた華やかな時代に再出現した。目をすがめた193セ…

【登場人物（仮）】 A：デスゲームに巻き込まれた男 B：デスゲームに巻き込まれた女 C：デスゲームの主催者 以前、書かせていただいた脚本です。

「……もう全てのミステリーはおしまいです」 界隈を騒がす殺戮オランウータン。本作は人間を、ミステリーを蹂躙する彼の『なぜ』の部分にスポットを当て、真相に迫るメタ・オランウータン・…

猛将森長可の息子、森蘭丸はオランウータンであった。オランウータンのお蘭として信長から深い寵愛を受けるお蘭。しかし、二人には嫉妬に狂った明智光秀の魔の手が忍び寄り……

閉鎖環境で殺人事件が起きる非常にオーソドックスなミステリです。たぶんそうだと思う。

「僕」と忌まわしい記憶のままの殺戮オランウータン。そしてその顛末。 殺戮オランウータン大賞という面白そうな企画があったので初投稿です。