この掌編小説の魅力をネタバレなしで表すのは難しい気がします!ボディビル大会の熱戦がムンムンと伝わってくるのも魅力的ですが、何といってもそれを妨げる悪霊のスパイス!この逆境に、己の肉体を極めし漢は、どう対峙するのか!?また、短いながら、好敵手との友情もあり、最初から最後まで、キレッキレに鍛え上げられた、筋肉小説です☆
ボディビル大会には、観客席からのユーモラスな掛け声があるのですが。このボキャブラリーの高さと攻め極まる隙のない言葉センス!筋肉のキレと相まって、笑わずにはいられない!ん?もしや…これは読者を笑いで腹筋鍛えさせて、ボディビルダーにさせよう計画しているのか?いや、単に『おしゃべり』なのか?(意味深)それほどまでに読者を意識した構成は、読み手に憑りついている悪霊を笑いと筋肉で除霊してくれている。(ような気がする)読み終えた後、「筋肉テレパシー!貴方の心と肩の凝りがほぐれていますように」
細かい説明は不要でしょう。タイトルから期待できる展開を期待通りに読ませてくれます。何なら今回のお題を見た瞬間に「こういうのが読みたいかも」と想像した話がこの作品だったと思います。めちゃくちゃ面白かったですし、あまりの満足度の高さに感動すら覚えました。最高でした!
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(235文字)
全ては筋肉の前座に過ぎない。あと上方でおしゃべりのルビを振れる人名はやしきたかじんと上沼恵美子くらいなものである。