「死と生について」を含む小説

「親友として傍にいられたら、それだけでいい」 　桃華は、同性の幼馴染である渚にずっと恋をしていた。しかし、その恋心を打ち明けたことはない。 　それでいい、と思っていた桃華だった…

世界は、人の“死”を学習していた。 rail（線）・break（割れ）・silence（静）・mirror（反射）。 四つの死因AIによって事故は複層化し、街は“最適な死”を準備…

和風ファンタジー『悪霊まみれの彼女』『黄泉月の物語』を一つにまとめた改訂版となります。 主人公は、北海道在住の中学三年生の神無代和樹。 父を早くに亡くし、霊感持ちの占い師の母…

――「人が、死ぬわけないだろう！」 世の真理であるはずの、〈人は、命は、生まれた以上必ず死を迎える〉――その大前提を覆す、少年の放った一言。 しかし、この人類最後の都市においては…

この世界には大きな闇と小さな光しかないけれど、きっと小さな光がなければ大きな闇でさえ在りはしなかっただろう。 短編を上げていきます。 タグSFにしてますけど全然SFじゃない話…

死神――それは「命を終わらせる者」ではなく、「命の終わりを見届ける者」。 魂を刈り取るよりも、むしろ“死を止める”ことにばかり精を出している落ちこぼれ死神・クロム。 彼の仕事は、…

自分が作ったショートショート。 随時、増やしていきます。

主人公は、今年で九十歳になった。その年に肺癌が見つかり、医者から余命宣告を受ける。その僅かな時間の中で死とは何かを考えます。果たして、主人公はその答えを見つけることができるのか。

葉月彩葉はいじめを苦に自殺。解放を望む彼がたどり着いたのは亡霊の世界であった。 同じ亡霊 の仲間、亡霊が見える人の仲間。 黄昏時の物語

　――桜になるつもりだった姉の死骸は、牡丹になっていた。 　膨れ上がった高齢者人口と思想が、葬儀件数と種類の増加、費用の高騰を招いて幾年。 　世に、死ぬと花になる薬が登場した。…

ある世界に一人の少年がいた。 少年は平和を…、誰も血を流さず、涙を流さない世界を望んだ。 だが多くの人の罪を見せつけられ少年は一つの答えを出した。 「人は、人を殺すことをやめない…

詩を紡ぐ

暗く深い闇の中で ざわめき蠢くもの それは名も無き無数の影 闇と影に名など無い 無限の時空間の中で 善と悪を 魂と肉体を 生と死を 輪廻さえも内包し闇は漂う 影とそれを包合…

奇行動画で炎上しつづけていたYouTuber・かつやっちょは、 「シェリー酒をケツから飲む」企画の最中にそのまま死亡する。 目を覚ますと、そこは “白い部屋”。 何もない無の世…

――原初の語り部であるパレスタによれば、 ――その世界は無数の光の粒から生まれた。 ――光の軌跡は円錐を描き、この世界『ダーク・コーン』を形成した。 ――内に閉じ、光と生命と…

　六十を過ぎて今、死を意識し始めている。 　体のあちらこちらが痛み、重い。当たり前のように病気をし、当たり前のように薬を飲んでいると、生物としての機能以上に生かされているという…

――人の死の、不条理でブラックな物語。 一年のめぐりとともに現れる「死」と「生」の残響を描いた連作短編。 七月の屋上で死を望む少女、十月の路地裏で朽ちゆくカボチャ男、 十二月に…