「年越し蕎麦」を含む小説

2023年の締めくくりに掌編をひとつ。 お世話になりました。 2024年もよろしくお願いします。

　ひと臼の残りを丸めた小さなお餅のおもちくん。 　つきたてのおもちくんは、きなこさんにひとめぼれ。 　きなこさんと結ばれる日を夢見る、大晦日。

年が明けた。人が消えた。 ああ、と俺は悟る。 みんな、年越しに失敗したんだろうな。 でも心配することはない。人間は本当にしぶといのだ。 解決法は、すでに見つかっている。

坂道の古民家を改装して構えた骨董店には、不思議な品が集まってくる。店主である環（たまき）もまた、見た目は平凡ながら、「骨董に好かれる」という不思議な性質を持つ青年である。 年始に…

【まえがき的なやつ】 「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せしみるショートストーリーコンテスト参加作品です。 年末のお話です。 【あらすじ的なやつ】 我が家の年越し蕎麦は、緑のたぬき…

年越しそばを緑のたぬきにしてた、ある男性の思い出から現在を繋ぐお話です。

　仕事も納め終わり、さあ帰宅しようかというところに帰省しないと姉夫婦からのメッセージ。嫁さんもいなければ、彼女もいないアラサー独り身。大人しく一人で帰省しようと、仕事帰りにふと思…

年越し蕎麦と自身の家族を巡る、筆者本人が自らの実体験を綴った、渾身のノンフィクションストーリー。

年越しに食べるのは、年越し蕎麦？それとも年越しうどん？

僕は仕事の転勤でロシアのサンクトペテルブルグに赴いた。そこで知り合ったジーナは魅力的な女性でやがて僕たちは付き合うようになった。日本に帰る3ヶ月まえに大晦日。僕たちは年越し蕎麦を…

大晦日。けれど世の中には土日、祝日、年末年始を問わず働いている人がいる。 いわゆるエッセンシャルワーカーと呼ばれる職業。 これは介護施設で働く誰かが、少し豪勢な年越し蕎麦を夜勤の…

大晦日の夜。俺は一人孤独に過ごしていた。毎年一緒に年越しを迎える彼女とは、三日前に喧嘩をしたっきり会っていない。 このままじゃ駄目だ。彼女に「今から会いたい」とメッセージを送り、…

半年前、長年連れ去った妻が急逝した。 五年前に家出した息子は、もう帰って来ないだろう。 一人で過ごす年末年始、年越し蕎麦の準備を忘れた男の話。 「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せ…