「オリジナル短編」を含む小説

それは一本のペットボトルから始まった。兄の失踪から始まり、母の怪死。さらに、父の怪死と主人公雨宮の周りで相次ぐ。あまりにも続く奇妙さに、雨宮は自分の住み始めた町であり、兄が失踪す…

――人は、誰の前で“本当の顔”を見せるのだろう。 仮面の下で息を殺し、夜に溶ける二人。 善と悪、正しさと欲望。その境界線の上で、彼らは何を選ぶのか。

ある日、飼い猫のメイが死んだ。 その死体を前にした少年は、その死体を隠すことに決める。 メイは家族みんなに可愛がられていた。 それが突然死んでしまったら？ 少年は、家族がメイの死…

腐敗しきった国で、 少女ユリアは家族とささやかな幸せを生きていた。 けれど、その国はあまりにも脆く、 大切なものを奪う手はあまりにも容易に伸びてきた。 失った悲しみと、それで…

「レゾンデートル」をテーマにしたオリジナル脚本。あんさんぶるスターズ！Valkyrieの活動ストーリーを基にした二次創作脚本。『リンプラセ＊語る人形とレゾンデート』に基づく。これ…

一人で美しい夜空を眺めていた。そう…ただ眺めているだけだったのに――

雨宮朱雨(しゅう) 雨宮吏滝(りる) 紫陽花と言えば何色を思い浮かべますか。 青やピンク、緑、白が有名ですよね。 日本では青や青紫が多いと思います。紫陽花は土壌のph値によっ…

百年に一度、町に吹く強風――その夜、神は目を覚ます。 生贄を捧げなければ、町は海に沈む。 そんな言い伝えを“ただの昔話”だと思っていた美咲は、夢の中で「助けて」と呼ぶ声を聞く。…

ある日の社会科の授業で戦争について扱い、それ以来殺人は正しいのではと感じ始めた。 殺人欲求の芽が生えて、局所的な豪雨が目を育て、そして ——局所的な正義が全てを狂わす。

治安の悪い街ベールストリートにすむ異形頭の兄弟たちの日常集

本作品はフェイクドキュメンタリー形式で進行し、リアルな描写を意図しています。 眼球を潰す場面など残酷な描写が含まれますので、閲覧の際はご注意ください。 心身に不調を感じる方や苦手…

　兄の名前は玄冬（しずか） 　私達はそれぞれが生まれた季節の名前だ。 　兄の母は、兄が赤ちゃんの時に病死したと聞いている。 　そして父は３年後に母と再婚し、私が生まれた。 　夏に…

小さな町に昔から植えられている不思議な木。夢を叶えた人が木の前に立つと、その木は蜜柑を実らせます。 いつ、何のために植えられたのか誰も知りません。 蜜柑の木が見守った二人の少女の…

几帳面で規則正しい生活を送る片桐健太。 だがある日、帰宅した彼を迎えたのは――“完璧すぎる部屋”だった。 洗い上げられたマグカップ、元通りになったゴミ、破ったはずの本、消えたは…

毎日代わり映えのない日々を送る「私」は、ある日の真夜中、大きな蝶と出会う。 人と同じくらいの大きさのあるその蝶は、きれいな羽を持っており、私はそれにすっかり見とれてしまっていた。

猿河童は山頂あたりに住んでいて、周りの者に忌み嫌われていた。近づいてはいけない、あれは妖怪猿河童なのだと。同じ山に住む少年深志はわけあって山を登ることになる。そこで妖怪猿河童に会…

飛ばされた世界での一人プラスαの旅がなかなか楽しい、と主人公が感じるある、ワンシーン。 気楽にお読みいただける短編です。 特に事件が起きるわけでもありません。