「和風？ファンタジー」を含む小説

この物語は、ひとりの獣の、静かなる生の記録です。 山犬と狼の混血として生まれ、異形ゆえに疎まれた存在「豺狼」。 いつの世も、禍々しい姿の獣は誰からも恐れられ、誰にも愛されることな…

感情を持たない神と、人間の少女。 二人の関係は、ただの“契約”として結ばれた、名ばかりの夫婦だった。 けれど、共に過ごす日々のなかで、 小さな優しさが、少しずつ心を溶かしていく…

【近況ノートに表紙あり】 妖刀紅月を奪取せよ！王国の勅命を 受けた女勇者モニカは絶海の孤島へ。 禁足地の鳥居を潜った先は、 千年前に滅びたはずの極東の都だった。 呪いの御所『藤…

妖の蔓延る第二の戦国時代、天下に最も近いと言われた鷹山武士団。 圧倒的カリスマの団長。 真面目な兄貴肌の副団長。 都から逃げ出した姫君。 姫君第一の元従者。 都から派遣された元…

山奥に橘の花散る里があった。 かの光の君の妻の一人だった橘の花散里の君の姉の一人が里に来て、余生を送ったと言う言い伝えがある。 この里に住む少女である紫子（ゆかりこ）は幼なじみの…

柏木聡子は天涯孤独の女子高生。 そんな彼女の前に現れたのは、祖父を名乗る静珠源十郎だった。 源十郎の言葉に従い、聡子は静珠の地へ向かう。 その地で神に命じられたのは、従兄弟である…

九十九神に反物質的な作用が発見された。 それを用いて科学的に発展した世紀末の日本では、まだなお律令制が続いていた。 関東平野に遷都された帝都にて、人の姿をした九十九神が夜を騒が…

平安の里、藤の木の下で、病弱な葵は和歌を詠み、直継と愛を誓う。母・佐和の教えと神官・惟宗の啓示が、藤の聖木に魂を宿す。葵は紫苑となり、清隆と悲恋を重ね、来世を約束。現代の京都、詩…

かつて青年が助けた鶴は、今——人事課経由で派遣されてきた!? 恩返し業務に就いた和服姿の少女・ツル子は、誠実すぎるほど仕事に熱く、織物・家事・心の癒やしに全力投球。しかし助けら…

物語の狭間から、短歌が生まれた。 三十一文字が導くのは、千年の時を超えた問い。 これは、もうひとつの貌《かお》——美しき影。 ⸻ 小説を書く中で、思わず溢れた三十一文字（み…

憧れの《灯火守》を目指す太刀花晧（たちばなあきら）は、十年連続で試験に合格できず、とうとう組織からも適正なしと告げられる。 傷心のまま旅に出ることを決め、その先で人生を決めるいく…

平凡な毎日を過ごす普通のOL、琴音。 幼馴染の結婚式の帰り道にふと足を運んだ神社から、なんの因果か妖怪の世界へ！ 異世界で出会うのは、ミステリアスな妖怪たち。 チャラい飛狐、優…

時は仮想十九世紀。 帝国政府による独裁政権が続く島国で、一人の人斬りが世間を騒がせていた。 ついた通り名は『くれない夜叉』。 帝府重役ばかりを狙う人斬りの正体は、男装の剣客『山科…

大小様々な島国によって形成された神州に加瀬と呼ばれる国があった。 加瀬守護、黄金井尭綱を頂点として大小様々な国人衆が互いに争い、あるいは協力し他国の軍勢と相争った戦乱の時代に翻弄…

『夜九時からは鎮守様の時間。子供が外をうろついていたら、蛇に喰われる』 そんな七不思議が存在する町、浅城町。 高校入学を控えた春。 ４年ぶりに町に戻ってきた一真は、再会した幼馴…

神が住まうという禁域・神奈備（かむなび）。 広大で危険なその樹海に足を踏み入れ、戻ってきた者はいなかった。 十十木（ととき）という少女を除いては。 彼女はかつて神奈備に迷い込み、…

死してなお、朽ち果てぬ願いを叶える唯一の方法は「この世ならざる異形へ転生すること」である。 彼らは矜持と信念を持って、人の御霊を捨てることを選んだのだ。これを愚かと詰ることが出来…

帝都から、少し離れた場所にある一つの大きな御屋敷。 月読命を奉り、生まれた女は代々姫巫女として神託を授かりその力を借り受けられる家柄である月詠家に生まれた二人の少女。妹の月詠蒼依…

雅やかなる平安京の深奥に閉じ込められた、少納言家の姫君、小夜。決められた未来と閉鎖的な貴族社会に息苦しさを感じていた彼女の心に、未曽有の疫病が蔓延する都の惨状が、新たな光を灯す。…

伊豆国の一部が平安時代に起きた大きな地震の影響で次元の狭間に落ちた。 そこは妖怪の住む世界、　幻昏界という。 大気中の霊素の影響で霊力を使えるようになった人々が妖怪の世界に結界…