「物語短編」を含む小説

彼には盗癖があったが、運命的に出会った彼女との平凡な幸せを夢見て、まじめに暮らそうと努力する。ある日、彼女は祖母の形見だというペンダントを彼にみせる。涙型をしたそれは不思議な色に…

毎年楽しみにしている夏休みの親戚旅行。でも、今年のノブは気が進まない。彼女は蚊に刺されることを恐れている。蚊が媒介する恐ろしい伝染病にかかって、脳みそが溶けてしまうのだ怖いのだ。…

「昨日、眠っていたら枕元に神様がきてね、私を天使にしてくれるって。そう言ったの」さゆりちゃんは言った。私はさゆりちゃんがうらやましくて、さゆりちゃんのお弟子さんにしてもらうことに…

ランドセルの中には色々なものが詰まっていた。けれど、どの中身も僕の興味を引かない。ランドセルには毎日、与えられたものが詰め込まれていく。やがて、ランドセルはいらないもので溢れかえ…

湖のほとりにはスケーターズ・ワルツが流れていた。この町ではスケートがうまくすべれるかで人生が左右する。ベンは町の名士の娘ジルと結婚した。気づけば年をとっていた。ベンは二人の思い出…

森の子供たちはまず、うさぎの狩りから教わる。うさぎ、キツネ、鹿、イノシシ。そして、最後はクマだ。森の子供たちはそうやって大人になっていく。ギーはうさぎの狩りができなかった。うさぎ…

子供の頃、６本指の男の子がいて、私はその子に憧れていた。何か自分だけの特別なもの。私だけの大切なもの。私はずっとそれが欲しかった。ある日、健康診断で見つかった小さな肝のう胞。それ…

きりんは僕の通う店にいた。彼女の願いは叶えられた。けれど、願いが叶い過ぎた彼女は不安を抱えている。心配しすぎて不眠症のきりんと間もなく寿命を迎える僕、ねずみ。僕らが望むのは、ささ…

僕は何かの用途を感じてこの店のドアを開いたはずなのに、それが何だったのか。もはやわからなくなってしまった。暗闇の中、僕が本当に望んでいたものは何だったのか。そして、これだったのか？

吹きあらす風に天狗の通りもの 月に邪魔する松を引きさく 　　　　　　　　　　　　　――「狂歌百物語」

「ペンは剣よりも強し」 その意味は、理想とは違った。 肩を落として帰る通学路。 まるでなにかの物語みたいに、 少年は、チェーンソー男と出会った。

干支。それは神様のもとに早くたどり着いた動物が順番に定められた。一番に着いたネズミと、二番目に着いたウシ。二人の間のちょっとだけ心が温まるお話。

土砂降りの雨の日に、捨てられていた猫が拾われるところから始まるお話です。 詩篇の方に追加してた物語っぽい詩ですが、詩にしては長めなので、単独で公開します。 では、どうぞ。

【謎解きのないミステリー⑤　あなたは、このミスリードにいつ気付くのか】 テーマは「始まり」。 板野かも様の自主企画「第1回 #匿名短編コンテスト」参加作品です。 参加147作…

この世界の果てには、楽園とそこに連なる死者と生者が唯一交わる場所──楽園の市場〈パラディスフェア〉があると云う。 とある奇跡を切っ掛けに出会った薬師の吸血鬼と吟遊詩人の人狼は、…

死に行く男と、恋人だった女。二人の終わりのない後悔の物語。短編(掌編？)です。 pixivと小説家になろうにも掲載しています。

単行本9巻のアイン軍港襲撃後、メーベルト大尉、トスパン中尉を救うべく動くレルゲン大佐の物語。短編読切。

執筆を趣味とする友人の集まりで コーヒー・空港・便所飯 をテーマに書きました。

ある日、駅のホームで見かけた彼女。気になりつつも声をかけずにいた。そのうち、あちらこちらで彼女を見かけるようになる

入社２年目の高速バス運転手がサービスエリアで体験したこととは・・・ 短編ソフトホラー　気楽に読んでください。