「短編＆掌編」を含む小説

　悪意は迅速かつ、強力に作用するものである。 　日本地図にペイントができるサービス『グラフティップ』は当初、絵心のあるユーザー各々が好きに描き盛り上がりをみせ、広く認知されてい…

蜘蛛の糸に繋がれた一枚の葉に思いをのせた。 風に揺れるその葉がたどり着いた先にみたものは。

　休日、10時過ぎに起きる。 　まずやる事といえばSNSのチェック。昨夜、大爆笑間違いなしと思い投稿した内容の通知は0。見返してみるとクソおもんない。削除。 　腹が減り、お…

現実を歩くゲームは、ゲーマーに優しくない。

【大人も楽しめる絵本風の掌編です】蜘蛛の子が出会ったのは、美しい白い花。その花を愛し、番人となった小さな蜘蛛。大切なものを守りつづけた純粋な思いが、やがて花の運命を変えてゆく――

　都会の喧騒に嫌気が差したという月並みの理由で山暮らしを始めてから三年、ようやく生活にも慣れ、生業としているハーブ栽培も軌道に乗ってきたのだった。 　山間に、ぽつんと顔を出して…

夏の間限定の恋。 ただ見ているだけで、想いを伝えるつもりはない。 けれど――今日は？ 明日は？ 会えた回数を指折り数えながら、切なくも愛しい時間を重ねていく。 やがてその恋は、…

世界が終わるその時も、きっと私は旦那に足蹴にされて笑っている。 そんな夫婦の何気ないやりとりを描いた掌編です。

世はグラディエーター全盛期！！　2人の男がその全力でもって戦う！！

世界的な大不況においてはサラリーマンの給料も大幅カットを免れなかったわけだが牛丼屋はいつもの値段、いつものクオリティであった。

空の色が変わるたび、思い出が増え、想いが深くなる。 青からピンク色に染まった空の下で交わした想いは、 ほんの少しの悪戯で、甘く切なく心に残る。 空を見るたび、二人の時間と思い出が…

心身の不調を感じ、病院を訪れた山井。主治医が告げた病名は「物語欠乏症」。 物語の生産者にならなければ、最悪の場合、死に至る病だと言う。 原稿用紙と鉛筆をひっさげ、山井は思い描いた…

【「ガムトーク」とは？】 ワード系のボードゲームを制作している「角刈書店」が手掛けるトーク系ボードゲーム。 その名の通り板ガムサイズのボードゲームで、箱の中に入っているカードを引…

　学祭での私の役は、木だった。 　なんでベタなと思わず吹き出してしまったが、やはり悲しいものだ。高校最後の文化祭が木。大道具扱いでいいのに、人を入れる理由など微塵もないのに、あえ…

こじれた聖女と悪役令嬢の正しい解決方法。

概ね、今の生活には満足していた。 毎日の仕事は気怠いながらも奴隷のように使われるわけでもなく、週に2回の休みと20万前後の給料が貰える。家族を養うには幾分不足しているが妻が働きに…

「一家に一頭、ユニコーンいかがでしょう？」 玄関の呼び鈴から始まる、不思議なセールスマンの訪問販売。 びっしとした三つ揃いに丸眼鏡、執事のような佇まいの男が提案するのは、 あな…

　あまりにも暇なため小旅行にでも出ようと荷物を詰めて家を出たはいいものの、あまりにも暑過ぎた。 　春夏秋冬から夏冬になって久しく。二季の過酷さといったらないと存じてはいたがここ…

たくさんのショートショートです。 キャッチコピー通り、一編でもお気に入りに当たれば幸いです。 不定期更新ですが、どうかよろしくお願いいたします。