「徒労」を含む小説

　舞台は遥か先の未来 　そこには闘争も欲求も苦難も難題も、 あり得る全ての挫折が排された世界。 　ある企業より開発・販売されたもう一つの仮想世界『MaskedfearONLI…

　お笑い至上主義の御時世。面白い奴が覇権を握り、誰しもが全国の至る所で、ストリートお笑いバトル（通称S.O.B.）に興じる。現在日本がお笑い大国と呼ばれている所以である。 　そ…

───この世界はゲームだと誰もが知っている。 とあるRPGのキャラクター、ロクトバとリューカは、主人公とともにクエストを受注する。 それは町長こと通称『おじいちゃん』を護衛するお…

県道沿いの一軒家。 自宅の一角が事務所となっている。 少女は、この家の一部屋で目が覚める。 前後の記憶はない。 立ち上がると家の中の様子を確認する。 玄関から外に出ようとしても出…

　ずっと意中の相手のために自分を高めてきた。 　しかし、それは全て裏目であった。 『なんて言うか、お高く止まってるみたいで苦手なんだよなー』 　高校生活二年目。今さら性格も見…

それはとても無為で、徒労で、人生の確実な損失で、……ママはそういうことで私を深夜まで縛り付ける。やっと開放された私、でも胸に毒を大量に入れられた感触はこのまま眠らせてはくれない。…

弟が他界し、妹が他界した。共に５８歳という今の時代では若すぎる年齢であった。 その一月後に母も他界した。期せずして半年後に義父が他界した。 血を分けた肉親の死で肩の荷が降りた。次…

今年高校一年になった青年片波は、幼い頃から目が悪かった。 自ら視力回復の薬を求めていた片波に、製薬会社の卑劣な陰謀が襲いかかる。

幼い頃、父から虐待を受けていた有藤小夜は、命の実感を得られないでいた。子供の頃より何とか実感を得ようとし、父が虐待をした訳を知ろうとするが徒労に終わっていた。 そんな時、十五歳に…

　ラインの悪魔への連敗を喫する連合王国義勇兵部隊。その渦中にあって、メアリー・スー中尉は復讐への狂気に蝕まれていく。「なぜアレは、悪魔であるにも関わらず、斯くも神々しいのか？」連…

津森慎吾は高校一年生の十六歳。 この春からバスで一時間以上も掛けて、島根県立湘北高校に通っている。 湘北高校は、成績別にクラス編成が行われたり、夏休みもほとんど補習に充てられるな…

「怪物の持つ能力としてもっともメジャーなものの一つに変身というものがある。 　これは『元とは別の何か』になる能力だ。 　姿形だけ変えるものからまるっきり別のものになるものまで、効…